前回の記事を「読んでいますよ」とコメントしていただ
いたので、今日は2回目を書くことにいたします。
非行少年少女問題や、引き込もり、登校拒否問題などで
私が気になるのは、大人たちの目線なのです。多くの場合は
大人たちが「問題を抱えている」少年少女たちを「問題児」と
決めつけてみているという事実です。 彼ら彼女らがどんな問題を抱えているのかをしっかり考えてみようという人は、
本当に少ないのです。 大人と言っても、人生の経験という
ものは自分を中心としたものしかみていないし、その経験は自分が生きてきた年数程度のものでしかない・・と言うことは
未熟なはずなのですが、自分は完成した人間であり、非行など
をやる子供たちは悪い奴と決めつけているふしがあります。
どうして非行をするようになったのかを考えてみようと思う
人は僅かしかいません。
私が、高校入試にすべて失敗した子供たちを受け入れる高校
を作ろうとしたとき、周囲が反対し近隣住民が反対運動を起こし
たというのも、潜在的に非行=悪という決めつけがあるからで
しょう。 先日、叔母がなくなって法事が執り行われた際に
従姉妹であるMさんが、食事の席上で私を紹介しようとしたの
ですが「中原さんは学校を作った人です・・え~~っと、どんな
学校かはご本人から聞いてください」といった。あとでMさんに
どうして高校を・・と言えなかったの?と聞きました。彼女は
私の学校に一度も来たことがなく、そのため何か特殊性を感じて
いたのかもしれない。こういうことがあるから、すべての高校
入試に失敗した子供たちというと、特殊な学校と思ってしまうのが
大人たちなのです。 今後、ゆっくり書き進めますが、かれらは
時折り問題を起こしはしましたが、それは多くの高校にもおこり
得ることであって、彼らが特殊なんてことはないのです。そういう
目線でしか見ない(未熟な)大人が世のなかに満ちているという
現実を認めて下さらないと、私の記事にも納得いただけないかも
知れません。 生徒の親達に私が言い続けたことは、「あなたたち
親が変わらなくて子供が変わるわけがない」と。
帰国した2005年以降に、どうして私を探したのか、まったく
見知らぬ方から電話をいただいた。 是非に・と言うのでお会い
した。ご主人が大会社の部長職のご夫妻だった。娘の非行が止まら
ないと。 3時間かけて以上に書いたような話をした。ご両親が
変わりましょう!!と。「えっ?私たちが変わるの?」と最初は
驚いて居られたが納得ししていただいた。
それから2年後にお手紙をいただいた。おかげさまで、娘はすっ
かり変わりました。わたしたちもすっかり変わりました。家庭に
平安が戻ってきました・・・と。