中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

MGC・マラソン代表2枠(3枠かも)決まる

 初めての五輪代表決定を決めるマラソンレース。

事前にはあちこちの番組でいろんな予想が行われた。

その予想が当たったかと言えば、当たっていなかったと

いるかもしれない。

スタート時点では気温は25度程度だったがだんだんと気温が

上昇して30度を超える中でのレースとなったが、東京五輪では

もっと暑いだろうから参考になるかどうかわからない。

 女子は10名でレースが行われた。普通マラソンは多人数で

走るのでライバル選手の動向が見えない場合が多いが、MGC

では少人数なのでライバルたちのすべてが視野に入っていると

言う状態でレースが行われるのだから、レースの作り方が難しい

だろうとおもう。先行逃げ切りタイプの選手と追い上げるタイプ

の選手も少ない出場者の中にあって、自分のレースをどのように

組み立てていくのかも課題だっただろう。

 そんな中、前田穂南(天満屋)は、20キロを過ぎたら出て行こうと

思っていた・・と考えていたようで、どんどん引き離していき、その

ままゴールしたのだから、強さを感じる走りだった。2位には鈴木亜由子

日本郵政グループ)が食い込み代表を勝ち取った。4年前にわずか1秒の

差で五輪代表になれなかった小原玲天満屋)は、最後の猛烈な追い込み

にもかかわらず、4秒差の3位となった。ドラマとしては面白かったが小原に

チャンスを上げたかったと思ってしまった。私は松田瑞生ダイハツ)に

期待していたのだが、追い上げタイプには不向きなレース展開だったので

4位となってしまった。37歳の福士加代子(ワコール)は7位だったが、

よく頑張ったと思う。福士さんには長年楽しませてもらった。ご苦労様、

ありがとう!!と礼を言いたい。前田さんのタイムは2時間25分15秒。

 男子のレースは見ごたえがった。久々に面白いレースを見たという印象だ。

MGC出場資格を持っている30選手によっておこなわれた。もちろん大本命

と言われる大迫選手と設楽選手がどんな結果を残せるかということに関心を

持ってみていた。 設楽選手が「逃げます」と公言していたとおりに、逃げに

逃げまくった。 一時は2位集団に2分もの差をつけて後方からは設楽選手の

姿が見えないほど差をつけた。 2位集団は9人で形成され、設楽選手の逃げが

功を奏した場合を考えて2位争いに集約されるのかと思いながら観ていた。

ところが設楽選手の足が止まり始め37キロで2位集団につかまってしまう。

ラソンは長いコースだ、37キロまで独走しても、つかまってしまえば辛い。

2位集団がお互いをけん制しながら横一線に並ぶ形でレースが運ぶ。

中村匠吾(富士通)がスッと出る。後ろが追い付く。中村がまた出る。

何度も軽い駆け引きがあった後に、中村が差をつける。そのまま行けるのか

と思っていたら、服部勇馬(トヨタ自動車)と大迫傑(ナイキ)が迫る。

迫られた中村が坂道で前にでる。そのまま差をつける。 服部と大迫が

激しい2位争いのシーソーゲームをやるが、服部が2位に食い込んだ。

中村選手のタイムは2時間11分36秒だった。

 ここで総括しておこう。代表決定が3枠でなく、2枠だったので、2位

争いが熾烈だったとみる向きがある。 だが、そうではないと思う。

なぜならば、あと1枠は今冬から来春までの3レースで定められたタイムを

出した選手だと決められている。そのタイムと言うのがとてつもなく厳しい。

男子は大迫の日本新を上回る2:5:49以内となっている。女子の場合は

2:22:22となっている。男子の場合、このタイム設定を破るのは難し

いだろう。その場合・・どうなるか、MGCで3位になった大迫選手が選ばれる

可能性が高い。 女子の場合は3レースの中で記録をしのぐ選手が出るかも

知れない。出なかった場合は小原選手が出場権を得るだろうとおもう。

ということは、初めから3枠がMGCで決まるということに他ならない。