中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

日々老化が進むわが身から考える(5)

 折角ですから「老化」とは何かを考えてみましょう
わかり易く一口で言ってしまうと、人間の細胞は約60兆個あり、それらは何度も分裂
を繰り返しますが、約50回繰り返すと分裂が止まってしまい死に至ります。
分裂のたびに細胞の尻尾がだんだん短くなっていくのが知られています。
 人は生まれてから亡くなるまで、常に何かしらの変化が起きています。ある時期までを
「成長」といいますが成人し、成熟期を迎えると、そこから先は「老化」と呼ばれるように
なりますが、そのスピードには個人差があります。
 「老化」とは一般的に、成熟期以降に起こる生理機能の衰退を意味し、遺伝的な要因や
外界からのストレスに対し、適応力が低下することで起こる変化と考えられています。
 細胞老化の原因の1つは、「活性酸素によって起こる体の錆び」と考えられています
活性酸素は、身体の様々な部分を錆びさせる原因の一つですが、活性酸素が体内にできる
原因も様々あり、呼吸をした際に吸い込む酸素の一部が活性酸素となってしまったり、車の
排気ガス、たばこ、紫外線、激しい運動や心理的ストレスなども、活性酸素の蓄積を誘発し、
老化の原因になります。
 老化のスピードは40歳代以降に加速するとされています。
 ついでに書いておきますと「がん」になるのは、活性酸素によってがんになった部位の
幹細胞ががん細胞化した時だと考えています。私たちの身体では、毎日多くのがん細胞が
発生していますが、それらは免疫細胞などによって駆除されていて「がん化」しても転移する
強力ながんではないのです。 しかし幹細胞ががん化した場合には他の臓器に転移する
能力を持つがんになるのでは・・・と10年前に日本がん楽会の勉強会で私の仮説として
話したことがりますが、その後の医療界の研究によって、わたしが言っていた仮説?が実証
されたかたちとなっています。
 転移するがんとしないがんは何が違うのかを深く考えていて多分「幹細胞」が原因だろうと
思いついたまでですが、やはりそうだったということです。生物学、細胞学の本をたくさん
読んでいて思い当たったのでした。単なる感ですから自慢にはなりませんが。
 以上でお分かりのように、老化は誰にでも起こる現象なのです。 がんも老化現象の一つ
なのです。
 金さん、銀さんのようにDNA的に老化があまり進まない方もおられるようですが、その反対に
老化が早く進むDNAの方もおられるようです。 
 人は誰でもピンピンコロリを望まれるようですが、多くの場合のピンピンコロリは事故で
あって、本当のピンピンコロリの人は多くはないようです。
 私の場合は、すでに病気もちでピンピンとは言えないので「見た目ピンピン」かもしれませんが、
いつコロリとなるのかが大問題でもあるのです。ころりだとよいのですが、グタグタになると
本人も辛いし周囲にも迷惑をかけるから、なるべくならコロリが良い。
 老化を強く意識する年齢は人によって違うでしょうが、私の場合も、今年78歳になった妻の
場合も75歳からと言ってよいでしょう。 強く意識するというのは、老化を自分で認めざるを
得なくなった時です。 いまのところ、私にも妻にも認知症的な老化現象は見当たりませんが、
75歳を過ぎると五人に一人が認知症になると言いますから、自分は大丈夫なんて言えません。
 月刊・文藝春秋4月号に 認知症評価スケールを作成された認知症の権威が認知症になった
という記事が掲載されています。高齢になると誰にでもあり得るということです。
 認知症になると、老化とか病気への対応や工夫も出来なくなってしまうのでしょうから、そうなる
まえに「見た目ピンピンコロリ」で対岸に渡ってしまいたいものです。その日がいつ来るのかわかり
ませんが、病気との向き合い方でその日を待つことにいたしましょう。
次回から、私が持っている病気について書きましょう。 (6に続く)