安倍内閣が突然のように解散して、年末総選挙となった。
2年前に安倍政権ができたときにアベノミクスに期待した人も
多いと思う。
よって日本経済も良い影響を受けるだろうと書いた。
さて、2年経って皆さんはアベノミクスについてどのように考えて
おられるのだろうか。
かつての「バブル景気」については、これまでも様々な角度から
書いてきたのでお読みくださった方もいると思う。
1990年辺りまでのバブル景気を経験した人としていない人では
考え方も違うだろう。
「バブル景気を経験してないので、残念!」と言う人もいれば、
「あのころはよかったな~」と言う人もいる。
そのどちらも大間違いなのである。
バブル景気などは2度とあってはならないのだ。今の日本が不況だと
考えている人が多いのにはあきれる。どこが不況なのだ。
なにと比較して不況だと考えているかと言えば、あのバブル景気と
比較しているからであって、冷静に考えれば不況などではない。
戦後の経済政策は保守党でありながらも社会主義的な護衛船団方式
で経済を再興させてきた。
停滞したものだ。
過去の経済と比較する場合、あの社会主義的手法が使えた期間と
バブル経済の期間を参考にすべきではない。
もっと長~いスパンの経済と比較すべきだと考える。
私は、あのバブル経済の時に儲けようと思えばできたかもしれない。
なにしろ銀行が「なんぼでも金を出す」と言ってくれていたのだから。
しかし、もし儲けていたら、その次にも投資しただろうし、結果的には
損をしていたと思う。
私が、バブル期に投資に手を出さなかったのは、それより遥か以前の
1967年ごろ、祖父が「武志よ、今は物を作れば売れる時代だが、そんな時代が
続くはずがない。景気と言うものはいつの時代も山あり谷ありなのだ。
決して図に乗るなよ」と戒めてくれた言葉を忘れなかったからである。
長いスパンで景気を見たときに、現在の景気は不況だとは思えない。
広い世界と比較しても日本が不況だとは思えない。
もっと景気が良くなってほしいと願う気持ちはわかるが、そのような庶民の
気持ちを手玉にとって、政治が操られ、庶民は捨てられ、一握りの財産家
たちに金が集まる仕組みを作り出してゆくのだ。
その仕組みの中で甘い汁を吸ってやろうと、蟻たちが集まるとバブルが
作り出されるが、それはすぐに崩れてしまう運命にある。
安倍政権になってから、確実にわが家の家計も苦しくなった。
物価が上がり、年金が少なくなり、暮らしにくくなった。
小泉政権の時から高齢者切捨て政策が続いている。
前期高齢者、後期高齢者・・・今では私は「末期高齢者」なのだ。
大会社の社員や公務員だちだけでなく、中小企業の勤め人たちが、もっと
安心して暮らせるような政策がほしいが、それらは国民の1票によって決まる。