中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

東電は素人集団なのか(3)

  あゝ、恥ずかしい・・・。海外に友人が多いが、みんなに笑われているように
思ってしまう。東電の原発事故以来の対応は、諸外国から日本の無能力が
問われる事態となっている。
 巨大津波が来るかもしれないと、第1原発所長になる以前の吉田さんも
知っていた。彼が対応できなかったのは、東電本社全体の意向が吉田氏の
提案など飲むはずがないとわかっていたからだろうと想像してしまう。
 巨大津波を防波堤で凌ごうなどと考えるのは現実的ではない。
巨大津波が来たときにどうなるのかを予知し、その対応を考えることこそ
現実的なのだ。そういう意味では、全電源喪失を予測できなかったことが
何より大きな問題なのだ。
 こういう問題の深い部分は、原発事故後の多くの書籍に書かれているので
ここではこれ以上は触れないことにする。
 私が、ここで書きたいのは「放射線汚染水」問題だ。
整理してみよう。
 原発事故では、水素爆発で建屋が吹き飛ばされた。それらのがれきは
周囲に飛び散ったが、小さなコンクリート塊でさえ手で取り除くことができない
ほど汚染されていた。飛び散った大小の「ごみ」は、それに近づくことさえ危険
だったのだ。もし、それらを直接手にしたら、たちまちのうちに許容量を上回って
しまうほど、高濃度に汚染されていた。
 そういう状態にあるときに、地下水が地下に溜まっていて、高濃度汚染されて
いることに気が付いた。
 問題はここからである。これまで書いたことは、事故があってからわずか1か月
以内に東電が把握している。それなのに、どうして汚染水対策が後手に廻った
のかが不思議でならない。
 地下の汚染水を汲み上げて一部除染したものを地上に建設したタンクに溜める
ことにした。タンクを作っても作っても追いつかない・・・・と、私は以前に書いた。
 そのうちに、土地を掘り下げ、ビニールシートを敷き、プール風にして貯水する
方式を考え出した。ところが、ビニールが破れて汚染水が漏れ出したというのだ。
そのことも、以前に「あほらしい発想」だと批判した。
 ところがまだまだ失態が続く。どうしてなのか?東電や関連会社には事態を
理解し、深く考える人がいないのかと疑問は深まるばかりだが、それは次回に
書こう。