中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

私流生き方(103)

(103)
体験学習
 
七月に入りました。間もなく一学期も終わりです。
一学期を締めくくる行事として、体験学習を計画しました。
鳥取県奥津温泉の農協の方にご無理をいって、植林された
檜の下草刈りをすることになりました。二泊三日の予定で、
定められた地区の作業を済ますことができれば、食費と宿泊代
は無料になる予定でした。高田校長以下、職員五名、生徒十七
名が出発しました。私は同行しなかったのですが、大変な体験
学習となりました。
まず、真面目に働くものと、ほとんど何もしないの者が出て
きました。作業第一日目の夜に、二人の生徒が逃げ出しました。
彼らは真面目に働いたのですが、何もしない生徒がいるので、
彼らと一緒にいるのがバカらしくなり、帰ろうと思ったらしい
のです。姫路駅までは行けたけれど、姫路から彼らの家がある
西宮までは電車がなくなっていたので、朝まで駅で眠って電車
を待ったそうです。昼前に家にたどりついたところ、お母さん
に諭され、また電車を乗り継いで奥津まで戻るということが
ありました。
彼らがいなくなったという第一報から翌日の昼までは心配で、
多くの人たちが夜を徹して連絡を待っていたのです。
二日目の作業は、もっと悲惨なことになりました。二、三人の
生徒が、下草刈りの作業中、乱暴な扱い方をして大切な檜の苗木
を鎌で切り倒してしまったのです。植林して二、三年、農協の人
たちが大切に育て檜の苗木を、こともあろうか、悪ふざけで切っ
たのです。
せっかく厚意でさまざまな協力をして下さった農協の方々に
、本当に申し訳ないことをしてしまいました。それでも農協の
ご厚意により、人形峠のウラン鉱の展示館なども見学させて
いただくことができました。
 学校以外の人達にご迷惑をおかけした最初の事例となりましたが、
その後、毎年「夏のキャンプ」は教師泣かせの行事となっていき
ました。信じられないほどの事件が連発したものです。
[教育の原点をもとめて」の中では描かなかったことですが、この
ブログの中では、毎年起こったすさまじいまでの事件を明らかに
書いておきたいと思います。
 それでも、素晴らしい人間に成長していった事実にも触れたいと
思います。