中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(18)細胞の増殖など

 私たちは生活の中で「さいぼう」が分裂したり増殖して

いく様を日常的にみています。子犬や子猫が成長するさまや、

草花が成長して花を咲かせることもそうです。

 子供が転んで膝小僧をすりむいても、いつの間にか傷が治って

しまいます。 とくに体の表面などの細胞の入れ替わりは早いですから、

2、3年会っていなかった人の場合、以前に見た人とまったく別人?と

言えるほどに、細胞は入れ替わっています。

 ここでちょっと衛生の話をしましょう。

細胞が増えるのは、わたしたちヒトだけではありません。

多細胞の生物以外の微生物も細胞を持っています。

 飲み残したジュースやスープを、そのままに二日、三日も

置いておけばだんだん濁ってくるはずです。 あっという間に

スープなどを栄養源として微生物は何千倍にも増えてしまいます。

増えるということは、微生物が何千倍も多くなっているということです。

 こういうことを知っているか知らないか、衛生観念があるかないかが、

大きな問題です。 昔の赤ちゃんの生存率は低かった。 平均寿命が長く

なったというのは、幼児たちの生存率が高くなったからでもあります。

 後進国と言われつ地域の人たちの生存率が低いのは、誕生した子供たち

が、早く亡くなってしまうからです。 その原因の多くは衛生状態が

悪いからだと言われています。

 日本人の衛生観念は、かなり昔から諸外国よりの高かったらしく、

日本に来た宣教師たちの本部への報告書にもそれが書かれています。

 だからと言って、そのあたりをアルコール消毒しまくっているのが

良いとは言えません。 かえって逆効果になります。 

 衛生観念と、保健思想、免疫を知ることなども大切です。

周囲からすべての細菌を取り除けるはずはありません。

 虫が嫌いという人が多くなっていますが、地球上には私たちより

前から数千万種類の虫がいるのです。それをすべて嫌いと敵愾心を

もっても無駄なことです。

 何もかも共存していく中で、生きる知恵を学び取っていくべきなのです。

たとえば「がん」。ほとんどのがんは、外からやってくるのではなく、

自分の身体の細胞でできています。 がんを告知された人は、なにがなんでも

自分の体の中から、がんを消したいと思うものです。

 しかし、自分の体の中からすべてのがんを取り除こうとして

命をなくす人が多い。 ケースバイケースですが、がんと共存する

選択もあるのです。 私も共存しながら生きております。