早いもので、今回で十回目となリました。
まだまだ書くことはたくさんあるのですが、これまでいかがだったでしょうか。
オランダが大好きなのは、裕福な家に生まれ育った感じではなく、厳しい環境の中を耐え忍んで強く生きてきた逞しさを国民性の中に感じるからです。
まさにドロ沼から国を作った感じで、他国から「低地に住む貧しき人々」と言われながら、敢えてそれを国名にした逞しさが凄い。
そして17世紀にはヨーロッパ1の豊かな国へと作り上げて行ったのですから。
他国からの移住を積極的に受け入れてきたことも、国を豊かにすることに貢献して来ました。
17世紀の頃には、世界一の毛織物生産国となっていました。
オランダの街(どこでも)歩くと、コンクリートやアスファルトではなく、道路には石が敷き詰められていることに気付きます。
低地であるオランダには石がありません。
オランダの道路に敷き詰められている石は、どこから手にいれたのでしょうか。
近隣国の山のある国、ドイツ、スイスから買い求めたのです。
それにしても膨大な数の石です。
15世紀から17世紀にかけてこれらの石を買い求め、道路に敷き詰めて行ったのでしょう。
石1個が「1ギルダー」だったという記録があるそうです。
現在は、円換算で、1ギルダーは約80円です。
昔のほうがギルダーの値打ちがあったでしょうから、オランダが買い求めた石の価格だけでも恐ろしい金額になることでしょう。
オランダは、このように国土を作り上げて言った国なのです。
ですから、土地の「私有」は認められません。国土は、正しく国のものであって、個人所有はないのです。
ですから、日本で起こったような、土地売買によるバブル景気などと言うものは起こらない。
国土を国が全て管理しているということで都市計画も進めやすく美しい街創りも出来るのでしょう。
オランダが豊かになるに従って、それに嫉妬心を起こす国が出てきます。
イギリス(これも、オランダ同然に、日本が勝手に付けた国名でイギリスなどと言う国はありません)が、最初にオランダに対して戦争を仕掛け、フランスも戦を仕掛けた。
何度も敗戦しながらも取り戻すという過酷な戦争経験を持っている国です。
アンネの家族は、永年ドイツに住んでいたのですが、ヒトラーのユダヤ人追放のために、オランダに逃れたのです。
オランダには差別がなく、誰でも受け入れていたからでしょう。
最初に書いたように、現在では「性差別」のない国として世界最初の法を持つ国でも在るのです。