90年前、アメリカで作られた「無声映画」のフイルムが
日本で見つかったというニュースがあった。
私のブログを読んでくださっている方々の年代をよく知らないが、
無声映画というものを、実際に観た人は何人いるのでしょうか。
無声映画には「弁士」がいて、映像を見ながら喋っていたのだ
けれど、私は無声映画と活弁を実際に観たのは5,6回だっと記憶して
います。
私の子供のころは、すでにトーキー時代映画となっていた。
これとて「トーキー映画」ってなんだ? と、思う人がいるだろうな。
わかりやすく言えば、映像と音声が同時っていうことなのです。
日本映画では1931年(昭和6年)の『マダムと女房』(松竹キネマ製作、
五所平之助監督、田中絹代主演)が初の本格的なトーキー作品だと
言われているけれど異説もあります。
トーキー映画が日本で作られてからも、活動弁士が無声映画に語りを
添える上映形態がしばらく続いたのです。
これは、活弁士たちが「飯の食い上げ」にならないように、トーキー
映画を阻止しようとしたようでもあり、弁士の語り口が楽しかった
という理由もあるのでしょう。
トーキー映画が根付くにはかなり時間がかかったと思われる。
大阪にいた5歳までに、親父に連れられて映画館に行っていたころに
なんどか活弁のいる映画をみたというかすかな記憶があるのです。
(映画の項、続く)