中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

すい臓がん関連論文

 AASJ(オールアバウトサイエンスジャパン)の西川伸一先生は、
 世界から発信される各種の論文を、毎日分りやすい言葉に置き
 換えて紹介されている。
 先生の根気のよさに驚くばかりだが、今日は最近掲載され
 たすい臓がん関連のものの一部だけを紹介しておきましょう。
 詳しい全文は、AASJで検索してご覧ください。

「次に、オートファジーが上昇するとなぜガンが活性化されるのかを
調べるために、細胞内の代謝状態を調べると、分解が上昇した結果、
細胞内のアミノ酸濃度が上昇していることを見つけ出した。さらにこの
上昇には細胞周囲のたんぱく質を取り込んで分解する経路の上昇が
寄与している。これらの結果から、膵臓癌では細胞内でのアミノ酸上昇
をうまく緩衝する仕組みが働いて、オートファジーアミノ酸を調達し、
栄養の少ない場所でも代謝活性を維持するることで、その強さを維持
していると結論している。上流から下流まで分子の具体的なネットワーク
を決定した研究で、これだけ長い回路が明確になると、ガン抑制の分子
標的の開発も進むだろう。この研究は、独創的というより、これまで考え
られてきた様々な経路を丹念に繋いで見せた点が評価できる」