中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

これからの経済について

 自民党の圧勝と安倍さんの経済政策に多くの期待が寄せられている。
今年は、あまり固いことを書くのを止めようとは思っているが、年の初めに際して
一度だけ書いておこう。
 安倍さんが首相になった頃から円安に振れ、それに反応して株価も上がってきた。
これは安倍さんの経済政策効果だと思っている人が多いのに驚く。
 円安に振れたのは、毎月更新している貿易赤字の数字がだんだん大きくなり、
日本の1000兆円にも及ぶ膨大な赤字国債に世界が警戒感を持たれはじめた
からであり、あのまま民主党政権が続いていても同じ結果だったと断言してもよい。
 そういう意味では、安倍さんはタイミング的にラッキーだったと言えるだろうが、
結果オーライと政策の効果と間違えない判断力が必要だと思う。
 これからの一年を書いておこう。安倍さんは、参議院選挙での勝利を目指して
国民への人気取り政策を乱発するだろう。なにしろ、どんどん印刷機を回して
紙幣を大増刷してばらまくようなのである。ばらまきは13兆円にも及ぶらしい。
 金をばらまくとどうなるか、金が回りがよくなり景気が良くなる・・・と人は思う。
そういう効果も確かに少しは出てくるだろうが、ばらまいた金の大半はゼネコン
に吸い込まれることになるだろう。下請け会社が多少は潤うかもしれないが・・。
 1990年代に自民党が100兆円ものばらまきをやった結果が、現在の国際赤字の
始まりなのを忘れてはならない。100兆円もばらまいて、何の効果も出なかった
ことを忘れてはならない。それなのに、今度は短期で13兆円もばらまくと言うのだから、
一時的な効果はあっても、それが景気回復だと早とちりしないことだ。
 自民党の政策では、小泉さんの時をみても分かるように、高齢者や低所得者
に対して冷たい。インフレになると言うことは、高齢者にしわ寄せが来るという
意味でもある。景気がよくなって、だれが得するのか・・・それをゆっくり見定めて
欲しいものだ。
 世界を見渡して、日本だけがエネルギー資源が枯渇している。石油、LPガス
などは、韓国よりも枯渇している上に、高い価格で輸入している。それらは、以前の
自民党時代から続く政策が招いた結果でもある。
 だからこそ、安倍さんは「以前の自民党とは違う」ことを何度も強調しているのだ。
 アメリカは、間もなく、・・おそらく5年以内に、世界一のエネルギー資源国になる
だろう。と言うことは、また「強いアメリカ」の時代がやってくると言うことだ。
かつてないほどのバブル景気がアメリカを覆うことになるかも知れない。
その時、日本はどうなるのか。アメリカに支えられて生き残れるのか。いずれに
しても、中国とアメリカと言う二つの国に振り回されながら、そのはざまの中で
どう生き残っているかは、外交力しかないのだが・・日本の外交力は、歴史的にも
弱いものがある。
 前途に明るさを見いだすなら、悔しいけれど・・アメリカのバブル景気の復活を
期待するしかないのかもしれない。アメリカは、今年を最低として、これから急浮上
してくることが明らかだからだ。資源を持つ国は強い。どんな資源かなのか・・・
「シエールオイル・ガス」が、アメリカを救う。