中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

歴史を学ぶってどういうことなの?

 私は、あちこちで歴史を学ぶ大切さを強調してきた。しかし、多くの人たちは
「今更、歴史をまなんでどうなるの?」と思ってしまうらしい。私の話し方が
足りないからだと思っている。
 歴史を学ぶというと、たいていの人は「教科書的な歴史」を想像してしまうよう
なのだ。日本の学校で歴史を学ぶ機会は「社会科」なのだが、どういうわけか
社会科は生きた学問ではなく、年号などを暗記するようなものになっている
きらいがある。たとえば現在進行中の大河ドラマに出てくるだろう「鎌倉幕府」に
ついても、それが歴史的にどのような役割を果たしたのかを学ぶよりも、鎌倉
幕府が年代的に、いつ成立したかを暗記する方に主題が置かれているようだ。
年号を間違えて記入すれば正解とは認められない仕組みになっているからだ。
 歴史とは、そんなものではない。年号を5年間違えようとも、その歴史的事実
が、どのようなものだったのかを詳しく知ることの方が大切なのである。
 たとえば、共産党主導の中国が、資本主義顔負けの経済開放を掲げて、
現在の中国を経済大国に導いた鄧小平氏の政策は、あっと驚く新鮮なもの
だったのだろうか。多くの人は、そう思っている。
 しかし、中国の宋の時代の政策と酷似したものであり、取り立てて新鮮な
政策でないことが分かる。
 塩野七生(ななみ)さんは、ローマ時代を検証する中で、現在の世界のあり
方を問いかけておられるのも、歴史の中に未来を考えることを示唆している
ものなのだ。
 歴史は繰り返されるという。まさに世界中でそういう現象が起こっている。
未来を読み解くには歴史を知ることが大切なことなのだ。
 では、社会の隅に生きる、我々庶民には歴史など関係ないものなのだろうか
を考えてみたい。世界を知ることは、今の社会を知ることに通じる。今まさに
国会で起こっていることは、未来の日本に多大な影響を及ぼす。
 どういう未来になるのか、歴史を知ると読み解くことが出来るかもしれない。
そういうことも今度書いてみたい。