テレビ番組などでTPPが論じられる時に、アメリカによる中国包囲網
だという解説をよく聞かされる。
しかし、これは大きな誤解だと言っておきたい。
アメリカと中国は、すでに話しが出来ている・・と解釈する方が正しい。
中国は世界一の経済大国であり、アメリカと言えども中国を敵に廻すこと
など出来るはずもない。アメリカ国債を日本以上に買い込んでいるのも
中国であり、アメリカは中国をけん制することは出来ても、敵に廻すことなど
出来ないのだ。
冷戦時代は、ロシアとアメリカの覇権争いだった。
今は、アメリカと中国の覇権争いの時代である。日本はと言えば、すでに
覇権争いなど出来ないまでに影が薄くなってしまった。
言い方を変えれば、中国がTPPに加入すれば、日本にとってもっと脅威
かも知れないのだ。アメリカがTPPに隠している狙いは、中国もそれを利用
出来るわけであり、要は経済力が強い国ほど圧倒的に有利になる仕組み
だけに、中国の加入は怖ろしい。
カナダとメキシコがTPPへの加入を言いだしたことで、TPPに大きな
広がりが出てきたと思うのも間違いである。アメリカ、カナダ、メキシコは、
すでにTPPと同じ内容の仕組みを作っていて、そのためにカナダなどは
大きな被害を検証すれば、TPPによって日本がどのような被害にあうかを
あらかじめ知ることができる。
親しい仲なのである。それは歴史上においてもそうであり、歴史は繰り返
燃やす対象であり、親密と言えるものでないような気がする。以前にも書いたが、
何しろ対外国排他政策の中で日本が一番多いと言う事実があるからである。