TPPと農業との関連が大きく取り上げられるようになった。
農協(今では農協とはいわないか・・)も大反対である。
しかし、この反対の裏側には補助金目当ての魂胆も見え隠れするから、
話はややこしい。
コメの自由化を反対し関税を高く設定して日本のコメを守ってきたが、
増える一方である。補助金などと言うものは、大きな勢力団体の後ろ盾が
あって出してもらえるもので、もっと補助をしてやってほしい所でも、バックに
力なないと補助金を出してもらえない。そんな腹立たしい思いを持っている
人が多いに違いない。
農協を無視できない。
ことは記憶に新しいと思う。ギリシャはユーロに加入し関税が撤廃された。
それまで輸出が盛んだったアプリコットの国外輸出を政府が差し止めて、
させた。農家は、しんどい思いをして生産するよりも補助金で暮らす方が
楽になり、肥やしも施さず、剪定もせず成り行きに任せているうちに、土地は
痩せ、木も痩せ、技術も衰えてしまった。
今回の経済破綻の一つのシンボル的な話題となっている。
日本だって、そうなるかもしれないのである。コメ作りを真面目にやってもらわ
ないと、日本が滅びることになりかねない。だからと言って補助金を増やせば
ギリシャの二の舞になりかねない。
これまで2度書いた糞尿の行方・・について書いておこう。
汲み取られた糞尿は、大都会から地方の農家へと運ばれ売られていた。
農家は、それを肥溜に保存しておいて田畑に撒いて肥料として使っていた。
おそらく昭和35年ごろまでは続いていたかと思う。その後は化学肥料に
とってかわることになり、有機農業では無くなった。
肥料として使われなくなった糞尿は、太平洋の黒潮が流れる辺りまで船で
運ばれ投棄されていたのだが、そんなことを知っている人はほとんどいない
だろう。時代が進み、地方都市にも浄化槽時代がやってきたが、それを
推進したのも糞尿投棄業者だった。地方都市(村や町にも)に浄化施設
導入を働きかけて大もうけをしたのも、それらの業者だった。
その時代、彼らに働きかけられ、金を握らされた市町村の首長が多かった
ことも知っている。そうやって時代は動いてきた。
今は、有機栽培と称する野菜が、市価よりうんと高い価格で売られている。
栽培しようと思えば、膨大な作業量と時間がいる。何しろ「堆肥」を作るのは
生易しいことではないからである。
堆肥作りの経験があるからこそ、私には分かる。何事も「経験」がなければ、
本当のことが見えてこないものだと考えてる。あなたの家でも堆肥を作ることが
出来るから、一度トライしてみてはどうだろうか。手間ひま掛けて作ってほしい。