表現してきた。やらせと言う言葉では、その悪質さが伝わらないと考えた
からである。
そこで、これらと似通った言葉を集めて考えてみたいと思う。
「やらせ」とは通常テレビ番組などによく使われる手法である。現実には
起こってないことを、事実があったように「やらせ」て、番組を作る。
しかし、このような、やらせ番組を信じる人もいるだろうが、私などは
馬鹿らしいと思うだけで信じない。やらせ番組は大体は低俗番組だから
である。
「カルテル」と言う言葉もある。
同じ製品を作る事業者が、あらかじめ価格や生産計画や販売地域を協定
して価格の安定を図るものである。この場合、本来は自由競争で価格が
安くなるはずのものを妨げているので、消費者は高いものを買わされて
いることになる。
最近では、矢崎総業、富士電線工業、など8社がこれに問われて62
億円ほどの課徴金を取られている。
「八百長」とは、とは「いんちき」の意で、まともに争っているよう
にみせながら、事前に示し合わせた通りに勝負をつけること。対義語は
「真剣」「ガチンコ」などと言われる。真剣勝負だと思って見ている人
をだますことなのだが、賭博と絡んでいる場合もある。
「談合」とは公共事業などで、競争入札が義務づけられているにも
テクト・日本精工/ベアリングの価格談合が発覚している。
また、官公庁の競争入札の際に、入札会社が話し合って、あらかじめ
価格を決め落札することを言う。この場合は、税金の無駄遣いになるの
で厳しく戒められる。
以上のいずれも、誰かをだましていることに違いはない。騙された
方は「損」をしていることにも共通点がある。そして、騙されている
方は、いつも善良な国民だと言う点でも共通点がある。
九電が「やらせ」をしたことが発覚し、社長の辞任問題まで発展
していたことが明らかになってきた。
いるが、これらのやらせをやっていたのは、07年の自民党政権時代で
あった。どうして国民はそのことに目をつむるのか。
国民がもっとしっかりしないと、いつまでも騙され続けることにな
ることを肝に銘じるべきだ。
やらせを動員して、世論を欺くとはとんでもないことである。