中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

九電の八百長と大相撲の八百長

 大相撲では、八百長があったとして3月の春場所を中止し、5月場所を
「技能審査場所」とした。大相撲の八百長問題は、マスコミに大きく取り
上げられるだけではなく、世を上げての大騒ぎとなったものだ。
 さて、九電による八百長問題だ。政府主催の原発説明会に、自社や
関連会社員に八百長メールを送ることを要請すると言ったたちの悪い
ものである。
 ところが、どうしたことか・・・大相撲の時のように世間が大騒ぎしない
のはなぜか? 大相撲の場合は、昔から「貸し借りと言う名の八百長あり」
と多くの人が知っていた。にも拘らず、あの大騒ぎだった。
 九電の場合は、指示していたのが副社長であり、以前から同じような
八百長メールを繰り返していたと言うから問題は大きい。
 大相撲の八百長で人が危険にさらされることはない。日本と言う国の
存亡にかかわることもない。しかし、原発は、人命を危険にさらし、国家を
破滅させることもある一大問題なのに、八百長メールで賛成派を増やす
工作を弄するとは言語道断だと言わねばならない。
 それなのに、新聞もテレビもなぜか相撲の時のように騒がないことを、
人々はおかしいとは思わないのだろうか。
 官僚社会に支配されている日本と言う国は、最も肝心なことを覆い隠す
習性がある。大相撲の八百長では、誰も怪我もしないし身の安全に支障
もきたさないから、原発問題の比ではない。それでも、世を上げての大騒ぎ
とはならないのが不思議なのだ。
 臭いものにふたをされて、匂わなくなってしまっているのだろうか。
孔子論語の中で「人の意見に惑わされず、自分で考え自分の意見を持た
なければならない」と教えている。
  原発問題は、自分で考えなければならない重要課題だと思っている。