中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

不況の時代をどう生き抜くか(2)

不況の時代をどう生き抜くか(2)

先日、21歳の女性と28歳の男性の二人から「仕事がない」ことでの相談を受けた。
二人は求人誌を2冊も持っているので見せてもらうと、これだけ人を求めている会社が
多いのかと思うほど掲載されていた。
求人広告にも金はかかる。趣味で求人しているわけではない。一度で集まらなければ、
2度3度、一誌で集めれなければ2誌3紙と掲載して「人材」を求めているのだろうと
推測できる。

「仕事がない」と嘆いている人が世の中にあふれているのに、一方では人が集まらなくて
困っている企業がある。この現象から読み取れることがある。
二人には、私が感じたことを2時間も話したのだが、どこまで理解できたか、納得できた
かはわからない。

仕事を求めている人たちは、楽で綺麗で収入の多い仕事はないかと探している。
「時給が1000円だ」と言いながら仕事内容を見て、次のものを探す。
「いい仕事だと思ったら時給750円か」とまた別のものを探す。
こうして、延々と求人誌を隅から隅まで探した揚句「みんなあかんわ」と女性が言った。
でも、この女性は、仕事が嫌いではないらしい。できれば一日に二つの仕事について
沢山稼ぎたいという意欲を持っている。

男性の方はというと。もっとのんびりしていて、意欲があるのかないのかさえ分かりにくい。
これでは、採用する側に不安を与え、迷いを与えてしまうだろう。
どんな仕事を選ぶかという以前に、本人のイメージアップが大切だと思ってアドバイスした。
二人には、世の中の仕組みについて話したが、まずは働きたい側、仕事を求めている人たち
の側と、人を求めているいる側、人材を採用する企業の立場について説明をしておいたが
どこまで理解してくれただろうか。どんな話をしたか・・を書いておこう。

仕事を求めている側の人たちは、時給が高いこと、仕事内容が楽できれいなこと、特殊なスキル
を求められないことなどを条件にしている人が少なくない。
人材を求めている側の人たちは、何を考えて人を求めているのだろう。
今、企業にとって必要な仕事が、もし3人必要だとすれば2人でそれをカバーしてくれるほどの
スキルを持ち、残業も厭わず、私が会社を儲けさせて見せますというような気概を持った「人材」
がほしいのではないだろうか。

パソコンが触れる、使えるなどと言う人は多い。でも、ワード、エクセル、パワーポイント、
会計処理もできるとなられば給料を1・5倍にしても会社は儲かる。
企業が人を雇うのは会社に利益をもたらすためである。このことを多くの人たちは忘れて
いる。
人を10人より100人雇った方が企業は儲かる仕組みになっている。もちろんそれに見合う
仕事量があってのことでもある。
人一人を雇うことによって会社が儲かるということは、会社と言うのは、働いている人から
ピンハネをすることによって利益が生まれる仕組みになっているからだ。
ピンハネなんてけしからんというのならば、40年前までの共産圏に行かなければならない。
では、40年前の共産圏には、働く人々に希望や豊かさがあったかというとNOである。
だからこそソビエトをはじめとする共産国が崩壊していったのだ。

働きたいと思う人は、会社をもうけさせる人でなくてはならない。その人を雇うことによって、
会社が損になるような人を「人材」とは言わないのである。「人材」とは求められる人、
仕事を任せられる人だと思う。
「私が、この会社に就職したなら、必ずこの会社をもうけさせて見せます」と言うか言わぬか
は別として、そのような気概と自信を持っているような人がほしい。
そのためには、スキルを磨き、増やすことも大切だろう。(つづく)