英国と言うと紳士の国というイメージがある。
最初に誤解のないように書いておくが、私は英国が嫌いな訳じゃない。
あくまでも、是々非々の見地から書いているのです。ロンドンへは6度
行っている。目的はミュージカルを観るためだった。ロンドンのウエス
トエンドとNYのブロードウエイのミュージカルを観るために何度も
大西洋を渡った。 ロンドンのバスに目的もなく乗り込んで、終点で
別の方面行のバスに乗るということを繰り返し、ロンドン市民の生活
の一端をみるというのも楽しみだった。 ホテルの受付で素晴らしい
キングイングリッシュが美人の口から流れてきたときにも感動した。
やはり英語は英国のものがきれいだと再確認した時だった。
アメリカのマイアミ市のショッピングセンターで買い物をした時
「あなたの英語はきれいですね、どこで習ったの?」と訊かれた時は
嬉しかった。イギリスのドラマを観ていても、アメリカのドラマより
耳に響く感じが違う。 ところが、いま・・英国議会がEU離脱を
巡って暴言が相次いでいる。 英国だけではなく豪州などでも議会では
メモを観ながら答弁するような、どこかの国と違って、ばんばんやりあう。
しかし、そんな中にあっても、やはり暴言は感心したものではない。
余りの暴言の応酬に、なんと英国教会の主教が議会での発言に「戒め」を
したというのだから、その乱れようが想像できる。カンタベリー大主教と
いうのは、大きな力を持っている。今回の戒めで暴言がなくなるのか、
猫をかぶっていた狐や虎が本性を現して紳士の縫いぐるみを脱いでしまう
のかを見届けたい。アイルランドを700年間も虐げた残虐性、アメリカを
第2次世界大戦に引きずり込んだチャーチルのの政治力、原爆製造推進に
大きな力を貸してきた英国は本当は紳士の国だとは思ってはいないが、
これまでは上手に仮面をかぶってきたものだ。本音と建前を同時に使う
(日本人は分けて使うから誤解される)アングロサクソン系の将来をも
みたい思いである。