各部位の3年生存率と言うのが日本がんセンターから発表されました。
この発表をどのように受け取られたのかは、その方の、いま置かれている
事情で大きく異なるだろうと思われます。
がんとは全く無関係(なんて本当はないのですが・・)な方は3年も生きられるのか、
とか3年しか生きられないのか・・などなど、その捉え方が違ってくるでしょう。
私は以前からある「5年生存率」と言う言葉も好きではありませんが「3年生存率」
と言う言葉はもっと嫌いです。
このような統計が何の役に立つのでしょうか。 部位ごとの生存率をみて、安心
する人がいるのでしょうか。 たとえば乳がんの3年生存率が95,2%になって
いますがこの数字を見て「よかった!」と喜ぶ患者はiのではないでしょうか。
発表された数字の一部を紹介しますと部位別に、膵臓が15・1%、肺49・4%、
食道52・0%、肝臓53・6%。胃74・3%、大腸が78・1%、乳房95・2%だった。
患者たちの立場からみると、こういう数字が患者の力になることはない。
がんと診断された時から3年は生きられる数字など、参考にもならないと、私は
思っている。 患者たちの苦しみを和らげる数字にはならない。