東京都の築地市場への移転問題で、移転を決めた当時の
知事だった石原慎太郎氏が3日、都内の日本記者クラブで
会見し、「裁可した責任は認める」と述べた。
しかし、なぜ土壌汚染の残る豊洲に決定したかに関し自身の
知事就任時点で既定路線になっていたとの認識を示すなど、
主要な疑問点については明確に答えなかった。
都に用地を売却した東京ガスに徹底した土壌汚染対策を求める
「瑕疵（かし）担保責任」の放棄に関しては「報告も相談も
受けていなかった」「交渉の当事者じゃない。任せていた」と
述べた。
豊洲市場の主要建物下に盛り土をせず、空間を設置したことに
ついても、具体的に判断した記憶はないとした
石原氏は会見で、移転を延期した小池百合子知事に対し
「やるべきことをやらず、築地をほったらかしにして、ランニング
コストや補償がべらぼうに掛かる責任は小池さんにある」と批判した。
一連の問題の責任の所在については「都議会を含め、みんなで
決めたことだ」と主張した。
記者会見を聞いていて、最初に思ったことは、都知事なんて誰にでも
出来るもんなのだ…という印象だった。
「私は専門家じゃない。それぞれの部署に責任者がいて、それらの
責任者が決めたことに対して、私は黙って知事のハンコを押したのだ」
都議会も含め、みんなで決めたことなのだ。」と、言っているよう
だった。
日本の人口の１０分の１を占める東京都という巨大行政区の長（おさ）が
人任せで、無責任でやってきたと自白しているのだから恐ろしい現実で
ある。
移転を延期している小池知事に対しては「日本が誇る科学者たちが安心
だと言っているのに、移転を延期して無駄なカネを使っている」と何度も
批判を繰り返していた。
では、石原さんに、私から尋ねたい。
絶対安全だと、科学者たちが保証していた「原子力発電」は、本当に
安全でしたか？
石原さんお答えください。
