2015年に刑務所へ入所した65歳以上の高齢者は2313人で、全体の
10.7%を占め、現在の集計方法となった1984年以降最多となった。
2015年に検挙された高齢者を罪名別でみると、暴行・傷害が前年比
7.7%増の5523人と急増。
殺人(164人)と強盗(127人)もそれぞれ増加傾向にあり、高齢者
犯罪の凶悪化が進んでいる実態が浮き彫りとなった。
特に女性では、検挙された人の33.1%が高齢者だったというから
驚く。男性の場合は16.5%だった。
高齢者の犯罪増加については、寿命が延びたことにも一因があるが、
なにより、都会の高齢者にとっては住みにくい社会となっているのも
一因だろう。
高齢者は金持ちだと思っている若者が多いそうだが、それは一部の
高齢者のことであって、多くの高齢者の収入は少ない。
年金で暮らせるほどの金額をもらっている人も少ない。
貧しい中、都会で暮らしていくのが苦しくなって、「塀の中」の方が
宿つき、飯つきなのだ。再犯が多い理由もここにあると思う。
女性では窃盗、覚せい剤などが増えているようだ。