STAP細胞の小保方さんの論文に切り貼りがあったことから、
「切り貼り」が俄然注目されるようになった。
そのとばっちりがiPS細胞でノーベル賞をとった山中教授にまで
及んだというから、幹細胞関連の研究者は大変だろう。
山中教授の2000年のiPS細胞の研究論文の切り貼り疑惑に
ついて、京大のiPS細胞研究所が調査した結果、そういう不正が
なかったと発表し、決着がついた。
しかし、論文に使った研究ノートが保存されていなかった点で、山中教授は
記者会見で声を詰まらせて謝罪した。
小保方さんの不正調査の委員長だった石井俊輔さんの2004年と2008年の
論文に切り貼り疑惑が持ち上がり、彼もそれを認めて委員長を辞任した。
石井氏の場合は、研究員が3000人もいる理研の中において、僅か3人しか
いない上席研究員という立場にある人なのだ。
理研と言えば凄いところである。「スプリングエイト」や「さくら」などでも
よく知られている。
スプリングエイトやさくらなどは工学、光学、物理などなど・・・幅の広い
分野の研究員が集まっている。我々凡人には想像もつかない次元の高い
研究を行っている。だから、理研そのものがどうかという問題ではなさそうだ。
最近、論文の切り貼りが問題になっているのは幹細胞などの分野が多いように
思うのだがなぜだろうか。
この分野の研究は計算してやるものというよりも、偶然の結果によって
もたらされるものが多いせいかも知れない。だからこそ、細胞にストレスを
かけたら幹細胞ができたとか、細胞を弱酸性液に漬けたら幹細胞ができた
などというSTAP細胞も、そうかもしれないと誰もが信じてしまったのかもしれない。
だったとしたら、なんでもありで、今後どんな論文が飛び出してくるか・・・とい
問題?楽しみ?・・もある。
はっきり言って、神様の摂理に逆らっている研究と言えなくもない。
原発もそうだが、自然の摂理に逆らうものは、人間社会にとって有害なのかも
知れないと、最近思うようになった。