中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

いじめ問題・だれが悪いのか(8)根本現因は?

 勘違いしてほしくないので、ここで整理しておきたい。
いじめる方が悪い、いじめられる方が悪い、親が悪い、教師が悪いと言っている
のではない。
 どこに根本的問題があるのかと言うことを考えている。
 
 今日、こんなことがあったので一緒に考えてほしい。
ある病院を受診した。いま私はかつてないほどの危機的症状にある。
めったに病院に同席しない妻が一緒に付き添ってくれた。
私が検査を受けている間に妻を喫茶室で待たせた。
 その喫茶室には、20人ほどの客がいたらしい。
その内の一組の家族に子供が3人いて、大きな声ではしゃぎ、駆け回りして
メニエルのせいで耳鳴りに辛い思いをしている妻は苦しい思いをしたという。
子供たちの母親らしき人は子供に注意をしないし、祖母らしき人もまったく
素知らぬ様子だったという。
 その他の客たちも、顔をしかめながらも、みんな知らぬ顔をしていたようだ。
妻に「どうして注意をしなかったの」かと問うたが、妻も言いづらかったという。
 私なら、きっぱり「ここは病院内ですから、静かにしなさい!」と子供に注意です。
電車の中で、学生たちが、大きなバッグを横に置き、足を投げ出して数人が
座っていた時にも私は注意した。下車する際に、後ろを振り返ると、彼らは
ちゃんと居住まいを正していたのにびっくりした。彼らはこれまで、注意された
ことがなかったのだと思う。
 ここで、豪州での体験を書いておこう。一度ではない、14年間も住んでいたので
何度も同じ光景を見たことを書いておこう。
 子供が少し大きな声を出した時、親は子供に向かって小さな声で「エキスキューズミー」
と言うだけで、子供は静かになる。
 待合室には、おもちゃ箱が置いてある。おもちゃで遊んだ後、呼ばれて診察室に
行く際にも、小さな声でこどもに「エクスキューズミー」と言うと、散らかっていた
おもちゃをさっさと片付けて箱にしまう。
 それはみごとなまでの「しつけ」だった。見なり、体裁が良い人たちのことではない。
一見風采の上がらない母親も同じようにやっていた。
 母親も祖母も、周囲の客も何にも言わない。注意しない。こんな風潮が日本を
覆っている。 これでは、いじめも減らないし、いじめ問題も解決しないのではないか
と危惧している。 何度も言うが、幼児教育、家庭教育、学校教育、社会教育が
揃っていないと、いじめ問題は解決するどころか、悪化するばかりではないだろうか。