中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

私が受けた放射線量

日本中の人が今、放射線量を気にかけているか,心配している。
よほどのことがない限り心配いらないと言っても恐怖はなくならない
ようだ。
福島第1原発周辺では、周囲に落ちているがれきの中に900ミリ
ベクレルのものがあった。発表されている中では最も高い値だ。
4号炉の水に1200ミリベクレルを超えるものがあったと
言うのが、建屋内では一番高い値として発表されている。
この場合の値は、1時間当たりと言うことなので、それらの直ぐ側に
1日居たとすれば24時間を掛けて計算しなければならない。
 
私たちと言っても福島から遠く離れている地域の人には、今のところ
全く関係ないが、東京近辺だと心配している人が多いようだ。
先に書いておくが、原発のすぐ側にさえいなければそれほど心配いら
ない。子供たちは、なるべくなら50キロ以上は離れていてほしいと
願っているが、それは長い生涯を考えてのことであって、30キロ
以内でも、急に体調に異変が来るわけではない。
要は、慌てないで、じっくり考えることである。
 
私は治療のためだが、84グレイの放射線を浴びている。計算法
では、原発から出ているヨード131などは、ガンマー線と呼ばれる
種類のものである。アルファー線より強力だと言われている。
ガンマー線の場合は、1ガンマー線=1グレイということになる。
私が治療を受けたのは84グレイだから、84ベクレルと言うことに
なって、一度に浴びたら100%死ぬと言う数字である。
84ベクレルとは84000ミリベクレルと言うことになる。
マイクロベクレルだと、84000000マイクロベクレルとなる計算だ。
 
治療の場合は、約2ヶ月間入院して一回2グレイ(2000ミリグレイ)
づつに分けて照射する。もちろん全身に照射するのではなく、患部に
だけ照射するので命に別条はないが、それでも人によっては、数年
経ってから晩期障害という副作用が起こる場合もある。
 
私の知っている方の中には、大腿骨に照射した副作用のために、遂に
は、脚を切断しなければならなくなった人がいる。
血便や血尿が出るような晩期障害は少なくない。
放射線治療は切らなくても治せると言う大きなメリットがあるが、
一旦放射線治療を受けた後で、手術を受けることはできない。
放射線によるダメージを皮膚に与えた後では、手術した場合に
うまく癒着できないからだ。
一度、照射を受けた場所には、10年経ってももう一度照射する
ことはできない。皮膚の細胞はどんどん生まれ変わっているはず
なのに、10年経っても2度目の照射が受けられないほど、放射
線のダメージを記憶しているものらしい。
 
原発から出る放射線について心配する人が多いが、原発近辺で
働く人の場合は、全身に浴びることより以上に、体内に放射線
入れないようにすることが肝要である。
体内に入ると言うことは、呼吸によって吸い込むことなのだから、
必ずマスクをすることだ。
体の外についたものは、洗えば流されるものがあるが、体内に取り
入れると、内部から放射線を放出することになって、内臓などに
ダメージが起こる可能性がある。それを防ぐためには、うがいの
励行をお勧めしたい。