中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

私流生き方(29)

今書いていることは、なにしろ55年も前のことである。
と言っても想像が出来ないかもしれない。
今の社会から55年前を想像してみても分からないだろう。
 
戦後の苦しみからようやく立ち直りかけたころである。
戦後進駐軍が滞在していたが、昭和27年に講和条約が締結されて
「戦後」が終わり、日本が独り立ちして行こうとしていた。
だから、昭和31年というのは、まさに復興が始まったばかりだった。
 
実際には、このあと復興が進み、人々に財力がつき、服装が向上し、
クリーニング店に依頼するものが増えて、しばらく個人クリーニング店は
儲けたのではないかと思う。戦後復興に乗った商売だったかもしれない。
しかし、先走りの私には金儲けに縁がなかった。
結果的には、それでよかったと思っている。
金など持てば、ろくなことはない。
祖母が「金儲けを考えるな。金儲けを考える人間はろくなもんjyない」と
なんども私に言って聞かせたのが、刷り込まれていたようだ。
 
営業に回り、当時ハイソサエティーだった人たちに接したことはその後に役立った
と思う。どう役立ったのかは上手く言えないが、上を向いて生きるきっかけとなった
のは確かなことだ。
収入は悪くはなかったが・・それまで何年間の無理がたたって体調を悪化させ、
どん底」が間近に迫っていた。