中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

大学は,今のままでいいはずがないのだが・・教育危機

   新型コロナウイルスの影響で学校教育は大きな試練を受けています。

小中高校では相次ぐ休校措置があり、教育の長い歴史の中でも、これほど

学校教育がずたずたにされたことはありません。 戦時であっても今回の

ような対面教育が大幅に減少し、学友たちとの触れ合いの場がこれほどに

まで失われたことはなかったでしょう。 小、中、高の場合は、このコロナ禍

の中にあって、勉強の好きな子供はやる、勉強の嫌いな子供は、これ幸いと

勉強から遠ざかるでしょうから、ますます学力の格差が大きく広がっていくの

でしょう。  今後、いつまでも 「あのコロナ禍の子どもたち」と囁かれる世代を

生み出したことは間違いありません。

  そういう中、大学での授業の在りかたはもっと深い問題を抱えています。

真剣に考えなくてはなりません。各大学では、前期はほとんどオンライン講義と

なってしまいました。 小、中、校がオンライン授業が解除されても、大学はオン

ラインが継続され続けています。 大学1年生は今春、入学式がなかったばかりか、

リアルな対面授業もなく、友だちさえつくれない状態が続いています。

9月からの後期では一部で対面授業が始まっているが、前期の経験から、大学の

意義に疑問をもつ声も聞こえてくる。 大学が何のために存在するのかという、

存在意義さえも疑問視されています。 大学にはピンからキリまであって、それぞれ

の大学の生徒の素質によっては対面授業がなかっても、あるいはない方が・・・

研究が進むと言った側面があるのかもしれません。 しかし、日本の多くの大学の

平均能力は決して高くはないのです。

 現在も、多くの大学で通常の授業が行えずキャンパスはひっそりとしています。

そんな中、「大学に通えないのに学費が変わらないのは納得できない」という声が

学生や家族から聞こえてくるのも当然でしょう。

 アメリカなどでは、教員の大量解雇を行って大学の維持に努めているところもある

らしいが、大学を経営の立場から考えるといろんな側面が見えてきます。

学生の立場、学校側のたちば、それぞれに言い分はありそうですが、何のために大学

を受験したのか・・・というところにまで戻って考えざるを得ない状況です。

 新型コロナウイルスの感染拡大が終わったとしても、それかれ5年間の世界は、

各国ともに惨澹たる様相を呈するだろうと思われる。 厳しい言い方を敢えてすれば・・

地獄の経済事情を抱えながら、各国ともに、のたうちまわる5年間となるでしょう。

 2019年までとは打って変わった経済状況になることが、見えているのに、だれもが

見えてない・・のか・・見ようとしないのか・・これまで通りに戻ると楽観しているの

でしょうか。 そういうことも踏まえて、大学の在りかた、生徒としての在りかたを真剣に

考えないと・・・生きてはいけないでしょう。 

 コロナ禍が起こる前に、3年前のいまごろ、ある高校3年生に、「日本はこれから

とんでもない不況期に突入するから、大学に行かずに就職したほうがよいよ」と、

勧めたことがありました。 彼の場合、家庭の状況から大学進学が難しい状況だった

こともあってのことでしたが。 そのご、財閥系の会社に就職でき、コロナ禍のなかに

あってもボーナスがもらえる環境の中に身を置いています。 彼がもし、どこかの

大学に進学していれば卒業時にはとんでもない時代の中での就職先探しとなった

ことでしょう。 人生は、単純ではありません。早く、緩やかに、大きく蛇行しながら

流れる川のようでもあります。 世界を知り、先をみる力を備えていなければ・・・と。

大学に行って楽をしよう、4年間、遊んで暮らそう、友達をたくさん作ろう・・などと

考えていた人たちにとっては、今が真剣に考えるべき時かもしれません。