中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

深刻!英国もEUも、分裂するかも・・

 イギリスのEU離脱は、今後深刻な問題を拡大していきそうな
気がする。
イギリスの国民投票によってEU離脱賛成票が52%だったのだが、
52%というのは微妙な差であった。
圧倒的多数というのではない・・と言うことは、事前運動のあり方に
よって、どちらに傾いてもおかしくはない微差と言うべきだろう。
「国民が選んだ道」と胸を張って言えるような数字ではない。

 その、わずかな投票差が、イギリスと言う国を分断させるかもしれない
のだ。 ご存じのように、英国と言うのはグレートブリテン島の北部が
スコットランドであり、南西の部分がウエールズである。そして南部の
多くがイングランドとなっている。
このほかに、アイルランドの北部の一部を加えた4地方て、日本人が
普段使っているイギリスと言う国になる。

 もともと、この4地方は仲が良い方ではない・・と言うより、仲が悪かった。
歴史的には、悲惨な戦いを続けてきたのだった。スコットランドなどは
これまで何度もイギリスからの離脱を求めて住民投票を行ってきた。
EU離脱の国民投票でも、スコットランドは残留派が多かった。
イングランドを除く3地方は、ケルト民族(文化)であるので、ウエールズ
などには、現在もケルト語を保存する運動もあるほどだ。

 このように、英国の中でも大きな問題を抱えている中でのEU離脱宣言
となった。英国では、すでにインフレが起こっており現時点で4%の物価
値上がりとなっている。
今後の離脱交渉如何によっては、インフレがますます進みそうな感じなのだ。
そうなると、年金生活者の高齢者は暮らしが辛くなってくる。
EUとの今後2年間の離脱交渉の間に「もう一度国民投票を・」と言う声が
上がってくるだろうと思う。
 スコットランドが、住民投票で英国から離脱していく可能性もある。
EUも、小国や経済的弱者国などに波紋が広がっており、ドイツの独走的
支配下にあるEUに疑問を抱いている国は多い。
イタリアが政局的、経済力からも当てにならないだけに、フランス、オランダ
などの踏ん張りと協力がなければ、EUそのものの団結も崩れるかもしれ
ないと思う。