中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

医療現場に難しい用語を持ち込むな

 医療現場で、患者にとっては面倒な「用語」が増えすぎている。
 医師たちが考えるのではないと思っているが、医療に携わる人
 たちの中に、患者の気持ちが分からない人たちがいるからだろう。
 もうかなりの年月が経つが、どこかの病院が始めたのか、患者を
 呼び出すのに「***さま」というのが流行った時期があった。
 これは最近は少なくなってきたとは思うが、あまりにも患者=客だと
 いう意識がみえみえで気分の良いものではない。
 医療を受ける患者の側は、決して医療に詳しくはない。
 だから、医師の言っていることをきちんと把握できていない人が
 多いというのが実情だ。
 医師たちは、患者に話すときに、どのように伝えれば患者に病状を
 正確に伝えられるかという、「技術」を身につけていただきたい。
 きちんと説明する時間がないという言い訳は成り立たない。なぜならば
 患者には命の問題であるのだから。
  最近「メディカル・コンシェルジュ」(コンシェルジェともいう)とか
 「病院コンシェルジュ」とかいう言葉を用いるところが増えている。
 あまりにも馬鹿馬鹿しいが本当の話なのだ。
 コンシェルジュとは、もともとはフランスの集合住宅の管理人のことで
 あり、それがホテルの「なんでも受けたまわり係り」として用いられてきた。
 メディカル・コンシェルジュなんて言い方で患者を惑わさないでほしい
 ものだ。 なにがコンシェルジュだ。担当者はそう呼ばれた方が心地よい
 かもしれないが、生きるか死ぬかの境地にいる患者たちにとっては、
 聞きなれない名前の担当者に「あなたには、この薬は効かないけれど、
 もう少し待てば、新薬ができるかもしれませんからね」などと言われて
 心が収まるとでも思っているのだろうか。
 誰が名付けたのか知らないが、メディカル・コンシェルジュさん要らないよ。