中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

82年間生きて、感じること(11)既製服と誂え服

 最近は「既製服」とか「誂え服」などという言葉もなくなりましたね。
 こういう言葉は、とても古臭く感じてしまう。
 既製服というと安物という印象だった。
 あるころから「プレタポルテ」というように呼ばれ始めて事情が一変した。
 紳士服の既製服はともかく、婦人服では既製品というだけで避けられて
 いたものが、プレタポルテと言い方を換えただけで売れるようになった。
 もちろん作る側の努力もあって、製品が格段によくなったということもあった。
  誂え服というのも、オートクチュールなどと言われるようになって、
 格が上がったかのような印象さえあった。
  しかし、ほんもののオートクチュールというものは、それほど簡単な
 ものではない。
 ここでは面倒なので詳しい解説はしないが、「家庭画報」10月号が歯科医の
 待合室においてあって、その表紙の写真を見たときに、オートクチュールだ、
 と思った。見るだけで分かる。
 ご存じない方に一言説明すれば、オートクチュールでは、アイロン操作が
 違う。芯の使い方が違う。何もかも・・違う・・などと言ってはみもふたも
 ないけれど。 まず、スーツ、ワンピース、スカートなどのヘム(裾)を
 みれば、それだけで違いが分かるというものだ。
 アイロン操作って?と思うでしょうね。生地というのはアイロン操作で
 どうにでも動かせるのですが、それにはテクニックがいるのです。