だれもに「今日」はあるのだけれど、決して同じではないのが面白い。
たとえ夫婦であっても「その日」の感想が同じだとは限らない。
今日の私は、今年一番の日照りの3時過ぎに家を出て、阪急六甲駅で
ご婦人二人と待ち合わせて、阪急・宝塚線の岡町まで行き、3日前に亡く
なった友達のお葬式に参列した。
その後は仲間たちと駅近くの喫茶店で悲しみを流し、みんなと別れて
家族亭に入って、うな重定食を注文した。
待っている間の長いこと(実際は10分ほどなのだが)一人で食べる食事
は、わびしくて美味しくない。あっという間に、たぶん5分ほどで食べて
しまった。
もともと、私は一人でごちそうが食べられない性格で、2007年2月に福岡で
開催された「日本放射線腫瘍学会」に招かれた日の昼に、ホテルでラーメン
を食べ、夜は中洲までわざわざ行ったのに、またまた博多ラーメンを食べて
帰ってきた。
せっかくだから博多の美味い物を・・と思ったけれど、一人で食べても・・・と、
思ってしまったのだった。
そういう意味では、今夜の「うな重定食」(ざるそば付き)は、一人で食べる
久しぶりのご馳走だった。たぶん・・ここ28年間なかったことだ。
二人の時はごちそう大好き人間なのだが、一人の時は(なんでも食べられ
たらいいや)と思ってしまう。
妻は、なんでもいいや・・タイプではない。そこが面白いところで、一人だと
全く違う一日の選択になってしまうということなのだ。
妻は3年前の7月に強烈なメニエル病をやって、2か月間苦しんだ。見ている私が
辛かった。ストレスがかかるとメニエル発症の恐れがあるので、今日は私一人で
出かけたというわけなのだ。そして、その選択が正解だったと思った。