中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

IS(イスラム国)を考える(4)

ここまで、宗派対立と言う目線で考えてきたが、次いでISの
 考え方について考えてみよう。
 アルカイダと言う集団がいることは良く知っていると思う。彼らも
 原理主義者だが攻撃の対象は欧米などであることに対して、ISの場合は
 「イスラム統一」が目標であり、それに反するものは、イスラム教徒
 であっても敵とみなすという点が大きく異なる。
 残忍な殺しの現場映像が世界を駆け回り、ISは残忍集団のイメージが
 残ってしまうが、これらは最初に書いたようにプロパガンダ報道の結果だと
 思う。
 第2次世界大戦の時のことを思い出してみる。
 ドイツがヨーロッパ戦線で連戦連勝の時、英国のチャーチル首相は
 アメリカに何度も参戦を要求したが、戦争に嫌気がさしていたアメリカ国民
 の世論に押されて参戦する決意ができなかったものだ。
 ところがチャーチル首相と言うのは世界的に優れた人だったようで、当時
 中国において蛮行を重ねていた日本軍の映像を配信したことでアメリカ世論
 の傾向が変わり参戦することになった。
 プロパガンダ報道としてはとても有名な話であるが、いまISがその立場に
 あるようだ。
 アメリカもイギリスもロシアも・・・いやいや、多くの国の政府がやってきたこと
 だろうが政治的目的を持って、他国で様々なテロを行ってきている。
 アメリカなどはCIAを使って他国で多くのテロをやってきたのに、いまでは
 「私は清潔よ」と言うようなふりをしている。もちろん日本だって関東軍ばどは
 テロ的行為をやってきたことはよく知られている。
 戦後日本における「国鉄三大事件」(下山総裁事件、三鷹事件松川事件
 などはアメリカのGHQが共産党排除の目的でやったのではというように
 考える人も多かったが、いまもって謎に包まれたままである。
 多くの場合のテロは犯行を認めないが、イスラム勢は自己主張のための
 犯行宣言で大きく見せようという狙いがあるようだ。
 いずれにせよ、報道を見る時には、全方向から見るべきではないだろうか。
 (続く)