中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

サッカー代表にみる英国の事情

 いよいよロンドンオリンピックが始まった。開会式より先に開幕したサッカー予選では、
男女ともに日本が快勝し、幸先がよい。特にランキングナンバーワンのスペインに勝った
男子は「奇跡」なのか「実力」なのかと話題を提供している。
 さて、オリンピックはサッカーのワールドカップと違って「都市」が主催する。にもかかわらず
やはり英国ノオリンピックだと誰もが思っている。
 ところが、今回のオリンピックのサッカー代表の場合は、英国とは言い切れない問題が
含まれている。チーム名はグレート・ブリテンだから英国ということである。オリンピック参加は
国単位になっていて、サッカーのワールドカップは「チーム単位」と言ってもよい。
 だから、W杯には、「イングランド」「スコットランド」「ウエールス」「北アイルランド」の4チーム
が参加資格がある。しかし、オリンピックはGBとしてしか参加できない。
 では、全英国から代表選手を集めているのかというと、北アイルランドスコットランド
不参加で、多くのイングランドの選手と一部のウエールスの選手で構成されたチームになって
いる。いわば英国が分裂状態だといってもよい。まあ、日本にたとえれば、関東地方と東北地方
のチームだけが参加して、その他の地方の選手が参加していないようなものだ。
 何よりも、このオリンピックが終われば、スコットランド独立運動を起こす予定だという
状態にある。考えてみれば、イングランドスコットランドの争いの歴史は長い。恨み骨髄に
達するような思いを抱いているスコットランド人が少なくない。
 人種的にもイングランド人はアングロサクソン系であり、スコットランドウエールズ、北アイ
ルランドはケルト系である。小さな島国である英国(正確には、英国という呼び名はない。
日本独自の呼び方でもある。UKかGBと呼ぶのが一般的である)にも、難しい問題が
あるのは、歴史との関連と考えてよいだろう。
 日本、韓国、中国も同じような顔をしているのに、歴史的にもいろいろ問題を抱えている。
若い人たちは、日本が悪いと思っているかもしれないが、それは、本当の歴史をしらない
からだとおもう。この機会に、きちんと学んでみてはどうだろうか。歴史は面白いよ。
東大卒であっても、「歴史を知らない人は大した奴ではない」と決めつけても良いぐらい、
歴史は先を読むためにも大切なものなのだ。