中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

WBC不参加に賛成

 昨夜のNHK「NEWS WEB 質問はツイッターで」という番組を観た。
選手会がWBC不参加を決めたことに対していろんな質問が出ていたが、
質問者の多くがWBCについてあまりにも無知なのに驚いた。
 質問をする場合や、批判をする場合には、あらかじめ自分でも事前に調べて
おくというのが、私の世代の考え方ではあるが、無知なのにいきなり批判の
ツイッターが多かったのに驚いたというわけである。
 WBCとサッカーW杯とを同様に見立てている人が多かったのにもびっくりした。
断っておくが、私は大の野球フアンである。何しろフアンとしての歴史が長い。
セ・パ両リーグになる前からの熱烈なフアンである。多くの名場面が脳裏に残っている。
 だがしかし、WBCとサッカーW杯を同等に考えたりはしない。サッカーW杯は、
オリンピックより総動員数が多い球技である。単独球技だけで、直に見る観客やTV
での観客数は、オリンピックをはるかにしのぐ。なぜならば、サッカーは全世界に
広がったスポーツであるからだと思う。
 その点、野球フアンが多いのは、アメリカ、日本、韓国、台湾ぐらいで、次いで
キューバーなどのカリブ海諸国ぐらいのものだ。WBCに至っては、肝心のアメリ
国民が、ほとんど関心を示していない。
 はっきり言うと、サッカーの世界機構と野球のそれとは比較にならないものなのだ。
WBCを支えているのは、日本の企業からの金である。にもかかわらず、その66%を
アメリカが、日本へは16%だけしか配分されないことに、以前から不満があった。
 アメリカが、WBCに積極的でないのは、3月という時期に開催すると、選手は例年
より2カ月も早くトレーニングを開始しなければならず、その上3月に全力投球すると
投手の肩を壊してしまう懸念もある。前回のWBCの後に、松坂投手が故障してしまった
のも、一つの例だろう。だから、メジャー選手の主力が参加しないWBCで優勝したから
って大騒ぎする方がおかしいということになる。
 出た以上は勝ってほしい。熱烈に応援もする。だがしかし、所詮はアメリカ、キューバ
韓国、台湾、日本の5チームだけの争いみたいなものだし、イタリアやオランダなどの
チームは、参加チームを増やすための数合わせにすぎない。
W杯の場合は、全世界から 100 カ国以上が参加するのだから、規模が違う。
 何よりも問題なのは、機構がまるで違うということだし、特に日本のプロ野球の機構が
あまりにも幼稚な仕組みになっているのが問題だ。今回再選されたコミッショナーにも
大きな権限が与えられていないし、巨人の渡辺オーナーの鶴の一言で、動くような
機構から、本当の意味での機構に改善しない限り、野球の発展はない。
 一旦はWBCから退却し、日本の体制作りをしっかりしてから、野球の世界普及の
方策を考えるべきだろうと思う。