中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

過去の政府答弁を糾弾すべし

 福島原発事故を受けて、アメリカでは「全電源消失」対策」が、早くも
とられたと言う。日本各地の原発では対応が遅れている。政府は再稼動
にOKを出しているが、電源車を用意した程度で、根本的な解決には
なっていない。
 トップダウン方式で素早く対応できるシステムのアメリカと、縦割り行政
による、責任のなすりつけ合いシステムの日本との違いである。
 今回の原発事故の場合、早くも「天災」だ「人災」だと議論が分かれて
いるようだ。
 「天災派」は、過去に記録があると言ったって、大昔のものを、どこまで
信頼できるかということもあるし、そんなことを気にしていたら、なにも作れ
ないではないか。だから今回の事故は、天災なのだと主張している。
 「人災派」は、他のものならいざ知らず、原発という、万が一にも事故を
起こせば国の存亡にもかかわるものなのだから、徹底した安全策を講じる
のが当然であり、それを怠ったのだから「人災」であると主張している。
 実は、これまでの国会の質疑応答にも数々の記録が残されている。
今後、そのような記録の見直しを充分にやってもらいたいと願っている。
そのような中に、「全電源喪失」についても質問が行われ、今のままでは
地震津波に対応出来ないと言う質問に「絶対大丈夫です」と政府側が
答弁している。
 そのような、間違った答弁をした担当者には、毅然とした追及があって
しかるべきだと思う。
 今回の、全電源喪失のきっかけは、原発に近い送電塔が地震で倒れた
ことだった。外部電源は東北電力から送られてきていて、送電はされて
いたのだが、鉄塔が倒れて送電が途絶えた。
 送電塔が地震で倒れると、全電源喪失につながるのではないかという、
質問もされているが、それに対して「外部電源が失われても、2重3重に
電源があるので大丈夫」と答えている。
 このような政府答弁は、すべて嘘だったということになる。「絶対安全」
の立場に立って、嘘を繰り返してきた官僚や大臣は、その責任が追及
されるべきだろう。
 今回の事故を「戦争」に例えるなら、1級戦犯は誰だったのか。だれに
責任があったのかを厳しく追及しないと、今後の事故を未然に防げない。
 責任者を罰しなくてもよい。しかし、責任を明らかにすることで、社会的
に罰せられるだろう。
 個人的な名前を出すが、斑目委員長などは、まぎれもなく1級戦犯だろう。
これまで、何度も間違いを起こしてきているのが明らかだ。政治家をミス
リードしてきた責任も重い。
 汚染地帯は広がっている。原発周辺に住む人たちにとって、こんな
不条理な災害は許せないだろう。これから暑くなってくるのに、完全防護
の服装も苦しい。
 クーラーを入れても、放射線が怖いから、窓を閉め切って暮らすなど、
過酷な状態を強いられている。気の毒としか言いようがない。
 それなのに、原発再稼動の動きが急なのはなぜか?
 許していいことと、ならないことがなる。