中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

命令には絶対服従しか道はないのか

 日大アメフト部の関学大との試合における反則行為は異常すぎた。
試合後に監督が話した音声がNHKによって流された。 それを聞くと内田監督が、
法律的に問題があるようなプレーでもしない限り関学大のようなチームには勝て
ないだろう・・・と旨の言葉だった。それはないでしょう、ひどすぎるでしょうと言いたい。
最も紳士的なスポーツと言われるアメフトで、そんな考え方を持つなんて、それだけで
監督としても教育者としても、学校経営に携わっている人としても失格ではないでしょうか。
 こういう問題を取り上げるマスコミの中とか、解説者の中に「まさに昭和の移動者」と
言う言葉が聞こえるのが腹立たしい。 いったい昭和の指導とはどういう意味なのだと
私は問いたい。
 昭和の指導と言う言い方で括ってしまう発言者は解説者として適任ではない。そういう
一言で括ってしまうことが間違いを犯すことにつながってしまうということを、知るべきだと
おもう。
 わかりやすい例えを書いておこう。 清原や桑田選手が活躍した頃のPL学園は強かった。
3年生が「黒」だと言えば下級生は、それが白であったとしても「ハイ、黒です」と言わなければ
ならなかった。そういうことを監督も認めていたということなのだ。もちろん学校側もしって
いただろう。 そのような中で強いチーム作りに成功した。 ここで思うことがある。
本人に直接きいてみたいのだけど・・誰か聞いてみて・・・・ほしい。
 あの頃、もし桑田選手が監督からもし・・・「ボールをヘルメットにぶつけて来い」と言われたら
ぶつけただろうか? 桑田のコントロールなら、やろうと思えばやれたからだ。 どうして
こんなことを書くかというと、桑田なら・・絶対にやらなかっただろうと・・私は思っている。
清原タイプならやったかもしれない。 なぜなら、野球バカ的なのは清原ではないかと思う
からだ。 そういう校風を持っていたPL野球部は消えて行った。
 こういう問題は随分前から取り上げているが、少なくとも西欧諸国のスポーツクラブでは
監督からの強制的な命令はないからだ。 選手たちとコーチはファー水とネームでよ呼び合って
いるのだから。 絶対服従もあり得ない。先輩も後輩もない。先輩のことばに服従させることなんて
あり得ない。 キャンプで、コーチより先に食事をすませても問題にはならない。
 軍隊ではもちろん絶対服従しなくてはならないが、スポーツの場と言うのは勝つことが絶対では
ないからだ。
 勝ちさえすればよい・・という指導法は昭和の指導法と言うよりは、世界を知らなかった
日本伝統の指導法だったのだ。 明治からの軍事強国主義が招いたものだとおもう。
精神主義という日本の指導法は間違っている。精神主義の中ではスポーツを楽しみながら
プレーできないのだ。 アメフトの世界で、そのような指導法をとっていたという内田氏の
無能が今回の事故を起こした。 そして井上コーチにしても、広報担当としてカメラに顔を
出してきた男も、記者会見で司会者を務めた人も、問題の大きさを把握できていない。
そんな大学が、今年から危機管理学科を作ったとは・・皮肉な話だ。