9・19という数字は忘れないでおこう。
日本の将来に一抹の不安を作り出した日なのだから。
今回の法案成立の何が問題なのかを多くの人たちは
分っていない。
首相だってまともに答弁できなくて「今にわかる」などと
言うほどなのだから。
結局は疑問、不審だらけの法案を数の力で押し切ってしまった。
数で押し切るということは民主主義ではない。多数決と言うのは
民主主義の原則から外れているのだ。
さて私は、数ある疑問中で一点だけここにはっきり書いておこう。
日本がなぜ「あの戦争」に突入したのか。
あの戦争とは「大東亜戦争」のことであり、「太平洋戦争」のことであり、
第2次世界大戦のことである。
近代史をじっくり調べれば、だれでもよくわかることだが、日本政府も
天皇も中国に深くかかわらないように、奥深く攻め込まないで、引き下がる
ようにと考えていたし、軍に対しても指示を出していた。このことは明白
なのである。
しかし、関東軍が暴走し始めた。それによって戦いの火ぶたが切られ、
あとは、ずるずるとあの戦争へと突入するに至ったのである。
今回の法案の可決によって集団的自衛権が行使できるようになった。
もちろん軍の暴走を抑えられるような法案にはなっている。 が、しかし、
一旦暴走を始めたら、どうにもならないのが国際関係と言うやつである。
検証したことがあるのだろうかと疑う。
戦争を知らない世代によって、戦争の恐ろしさも分らないで、自分の
国を守ってどこが悪い! などと、かっこよいことを叫ぶ連中がいる。
そういうやつらは、一旦緩急があった時には、自分は前線にはいかない
連中である。だれが前線に向かうのか、昨日、今日、明日に生まれた
子供たちが前線に送られないという保証など一つもない。