中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

「アライグマ」と「イノシシ」と

 2005年に帰国して、今のマンションに住むようになった。
六甲山周辺にはイノシシが多いと聞いていたが、マンションに入居した
年に、マンションから1キロほど下に走った辺りで2度見かけたことがあった。
いずれも夜で、ライトに照れし出された物体を見た時は、犬かとおもったが、
イノシシだと気づいて、やっぱりこの辺にはいるのだなと、なんだか嬉しい気持ち
がした。 どうして嬉しいかと言うと、自然に近いところに住んでいるのだという、
実感がわいてくるからである。
 4年ほど前から「アライグマ」がマンションに侵入してくるので何とかしてほしいと
住人から苦情があり、当時管理組合の理事長をしていたので対策に苦慮したが、
罠かごを設置することで解決した。年間に5~10頭が罠にかかる。罠にかかった
アライグマは、市当局が受け取りに来ることになっている。山に接しているような
上階のベランダでは、時々アライグマが遊んでいるそうだ。ゴルフボールを持ち
あげては落とすことを繰り返し楽しんでいる姿は可愛くて、とても捕獲するのは
偲びないが、一旦マンション内にはいると荒らしまわるので、仕方がないという。
 さて、イノシシのことである。
先週、妻がごみステーションにごみを持っていくと、イノシシがいてごみを荒らして
いるという。風呂に入っていた私が服を着て駆けつけた時には、イノシシの親子
2頭がごみ袋を5つほど食い散らしているところだった。
 懐中電灯で照らして大声を出すと10メートルほど逃げて、いきなりこちらに
向き直って突進の姿勢を取ったので、危険を感じ懐中電灯を激しくパチパチと
点滅させた。その音と、点滅の光に驚いたのか、突然猛スピードで逃げ去った。
 ここでごみステーションのことを説明しておくと、周囲がレンガ作りになっており、
シャッター部分はステンレス製の丈夫なものである。イノシシがあらしたということは、、ごみを出した人が、シャッターを充分に閉めてなかったのかもしれないと
思った。
 次のゴミの日、妻がごみを捨てに行く。シャッター歯しまっていたので、今日は
いないと思いながらも道路に反対側に目を向けると、暗がりの中に動くものが
ある。丁度ごみステーションの向かい側に2頭がいたという。私が駆け付けると、
すでにごみが荒らされていた。僅かの間に、シャッターの取っ手をイノシシが
鼻で持ち上げて開けたとしか思えない。私が駆け付けた時には、足音を聞き
つけてか、道路の向かい側に潜んでいた。
 先日と同じように懐中電灯を点滅させる・・が、今度は全く驚かないし、後ずさり
もしない。隙あらばこちらに突進来そうな感じである。妻などは「危ないからやめて!」と後ろで叫んでいる。こういう時に、人間の本性が出るものらしい。
 私は、長い人生を通して喧嘩というものをしたことがない。喧嘩が嫌いだ。
いつも負けるが勝ちだと思っているが、一度も負けたことがない。なぜかと言えば
喧嘩はしないが、負けるのは嫌いだからだ。「私流生き方」を読んでくださった
方は、思い出して下さるだろうが、やくざの親分とも堂々と戦って勝ってきた。
どんな凶暴な奴にも、喧嘩こそしないが、結果は絶対に勝つという信念が私には
ある。 イノシシごときになめられてたまるか、とそれから長時間、イノシシとにら
めっこが始まった。やがて、イノシシは去っていった、が、あとから戻ってきて
食事を楽しんだのかもしれない。
 区役所に相談して、今後の対策を検討することになっている。心配なのは、
ごみよりも、バス停から歩いて帰宅する日をを襲わないかと言うことだ。
 ただの一回だけで、学習をしていて、同じ方法では驚かないし逃げもしない。
シャッターも軽々と瞬時に開けてしまうという学習能力と、人間の能力の闘い?
が始まる。 夜道ではイノシシの姿は、肉眼では見にくいだけに、問題は多い。