中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

格安航空機と長距離距離バスの問題点

 7名の死亡者と多くの負傷者を出した、関越道でのバス事故は、関係者から
いつか事故が起こると危惧を抱かれていたらしい。言い換えるならば、
想定内の事故と言うことになる。それでも事故が防げなかったのは、過剰競争
が原因だという。
 600キロ近い距離を、深夜の高速道を運転するということは楽な仕事ではない。
深夜運転したことのある人ならば、だれもが経験しているだろうが、朝方に襲ってくる
睡魔との闘いは辛いものがある。マイカーならば、路肩に車を寄せて仮眠する
こともできようが、バスの場合、仮眠することもままならない。
 運転手を二人にするのが安全なことは分かりつつも、人材確保と、他社との
価格競争に勝つために無理が生じた結果ともいえる。
 最近、雨後のたけのこのように次から次に作られている「格安航空会社」にも
同じことが言えるのではないか。
 航空運賃を安くするためには、機材を効率的に運航させなければならない。
効率を重んじると、機体点検にかける時間が短くならざるを得ない。乗り込み員
も、機体整備員も最低の人員で回していくことになる。
 事故が起こってから「やっぱり!」と言うことにならないようにと、願うばかりで
ある。
 事故と言うものは、起こるべくして起こる。多くの事故は不可抗力ではなく、
人間のミスで起こるものだということを、運航会社は今一度肝に銘じてもらい
たい。人の命は重い。他のものに換えられない。事故が起こってから、ごめん
なさいと言っても遅いのだ。どうしたら、事故を未然に防げるか、難しいことで
はない。起こりうる要素を、確実に一つ一つ消して行くことなのだ。そこに
安全が生まれる。
 危険予測ができない人が増えている。しかし、大勢の人々を預かる側の、
運航に携わる人たちが、危険予測ができないというのは、しゃれにもならない。