中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

がんと告知された人の話

 がんには「性質のよいがん」と「性質のよくないがん」がある。
 
 先日、ある会合に出席した時のこと、彼は次のように発言した。
「私は、がんになっていったんは死を覚悟したが、こうして生き延びている。
蘇ったという心境である。生き延びられた喜びを、社会に貢献する形で
表そうと、いま地域の活動に捧げている」と。
 実は、ご本には失礼だが、彼のがんは「性質のよいがん」であって、
命がどうのこうのと言うものではなく、何の治療を受けていなくても、今と
同じように元気で過ごされていたと考えられる「がん」である。
 死を意識しないでもよかったようながんであっても、ご本人は死を意識
したために、感謝の気持ちがあって社会貢献しているのである。
 「がん」を告知した医師が間違っているのではなく、がんであることに間違い
はなくても、がんにはこのようなケースが、かなりの%で存在する。
 しかし、彼が経験した「がん=死」という気持ちは、がんの告知を受けた
人でないと、医師でも分からないだろうと思っている。
 私の周囲には、何十人と言う、いやもっと多いが・・がん患者がいる。
死が迫っているがん患者、何の心配も要らないのに、ノーローぜになって
いるがん患者もいる。
 治療しなくてもよいのに、治療を受けている患者もいる。なんとか元気に
なってほしいのに100%死が待っているがん患者もいる。
どの部位に「がん」ができたか、どのようなタイプのがんだったか・・で、予後が
決まってくる。一口にがんと言う言葉でくくられるほど簡単なものではない。