中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

高度放射線汚染水・時間との戦いとなった

 1号機から4号機まで、今も毎日大量の水を注入している。この作業を
やめれば直ちに燃料が高熱を発し大量の放射線を大気に放出される
ことになってしまうからだ。4号機などでは、やや注入水を減らしただけで
温度が上がってきている。
 何よりも、原子炉建屋とタービン建屋の地下に溜まった汚染水が大問題
である。今月の20日を過ぎれば、漏れ出して海に流れ出すだろう。
そうなれば、国内外から大変な非難を浴びることは間違いない。
 それを回避するために、汚染水浄化装置の設置が急がれている。
原発の事故など全く想定していなかった日本は、今回のような場合に
使える浄化装置がないのだ。「水の浄化」を売り物に成長してきた企業は
いくつかあるが、放射線汚染まで待考えていなかったということでもある。
平和ボケと言ったらいいのだろうか。前にも書いたが、無人ヘリだって
海外にどんどん輸出していて、その性能の高さが誇りだったのに、今回の
原発事故の際には、それも使えなかった。放射線対策が出来ていなかった
からである。
 無人飛行機はアメリカから持ってきた。多くの事故対策の用具も、アメリカと
フランスから持ってきている。
 今回の浄化装置も、アメリカのキュリオン社製のセシウム吸着装置と
フランスノのアレバ社製の拡販・沈殿装置をダブルで使って浄化し、再び
原子炉内に戻す予定である。
 今その準備をしていて、工程表では6月中旬に稼働することになっている。
しかし、とてもあと1週間で稼働できる状態ではないようで、かなりの遅れが
気にかかる。
 なぜならば、下手をすると地下から地上へと汚染水が溢れだすからだ。
浄化装置の設置が先か、溢れだすのか先か・・と言うほど切羽詰まった
局面にある。
 もちろん、炉内も安定していない。いつ暴れだすかわからない危険性を
孕んだままである。しかし、とにかく汚染水をなんとかしなければならない。
 毎日増え続ける汚染水との戦いを世界が注目しているのである。
日本の技術のメンツにかけても頑張ってもらいたい。
 しかし、すでに3名の作業員が、かなりの被曝をしていることが判明した。
分かっていないだけで、まだ多くの作業員が被曝オーバーになっているに
違いない。こんな手もつけられない、厄介な代物だと知らずに「絶対安全」
と触れて回っていた「専門家たち」は、今どんな心境なのだろうか。
 次回からは、原発あれこれを書きたいと思う。