中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

東電の収束計画は「絵に描いた餅」

東電は今後6~9か月間で、収束する計画を発表した。
この発表を受けて、多くのメディアも住民たちも、この発表を信頼
していない。
これまで、不測の事態が相次いできただけに、これからも計画通りに
進むとは誰も信じていないからだ。
東電だって、このような計画を発表したからと言って、国民が信じてくれる
とは思っていないだろう。
今回の発表は、非難している人たちへ、覚悟を決めてもらいたいという
ゼスチャーだと思う。
先日避難住民たちへの賠償支払いを決めた。それに続く今回の発表である。
避難生活がしばらく続きますよ、覚悟して下さいよという宣言だと受け止めれば
良いのでのはないだろうか。
 
水素爆発によって、どこまで破損しているのか分かっていない。
計画はできても、直ちに計画を実行に移せるかと言えば、そうではない。
確認しなければならない事項が多すぎる。
何よりも、高濃度の放射線を相手だけに、作業員確保も難しい。
傍に寄れないのでは、作業もできない。作業が出来なければ計画はとん挫する。
誰が、どれほど危険な作業を請け負うのか。
倫理面などの問題があるが、やはり危険を承知で作業を引き受けてくれる決死隊
要員を集められるかどうか。なり手がいるかどうか。
 
先日、あるがん患者と話していた時に、彼は「俺を雇ってくれないかな、なんでも
やるよ。あとの家族の生活を保障してくれるのなら」と言った。冗談だが、半分真面目
な話なのだ。なぜならば、がんになって、職を失ってしまったからだ。
彼はまだ若い、元気だ、働ける。それなの仕事がない。ハローワークでも、面接まで
つなぐだけでも難しいと言われているそうだ。
全国に、彼のような人は多い。災害にあった人たちも、原発被害の人たちも辛い日々が
あるが、多くのがん患者たちも辛い日々を送っている。
災害地に在ってのがん患者は二重苦を背負わされていることだろう。
二人に1人と言われるがん大国日本、被災地にも多くのがん患者がいるに違いない。
心から、お見舞い申し上げます。