中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

大地震・大津波は想定できなかったのか

もうすでに多くの方がご存じだと思うが、念のために書いておきたい。
 
今回の大地震、大津波は想像を超えるものだったと言われるが、そうでは
なかったと指摘されている。
原子力委員の国会答弁のように「どこかで割り切らなければ、金がいくらあっても
足りない」的発言は、まことに言語道断である。
 
1673年刊行の「三代実録」からヒントをえて、産業技術総合研究所の宍倉教授
たちが869年の貞観津波の現地調査し、東大の古村教授たちがシュミレーション
を行ったものと、今回の津波とが酷似していることから、想定が出来たと言われている。
 
みなさんが最も早く過去の津波のことを知りたいとお考えならぜひとも
三陸海岸 大津波」 吉村 昭 著(文春文庫)をお読みいただきたい。
昭和45年ぐらいに書かれた本だが、2004年に文庫版として出された。
吉村さんは、とても几帳面に史実を調べ上げて書く方である。
その方法は 「史実を歩く」 (文春文庫)に詳しく書かれている。
 
私は彼の作品が好きで、片っぱしから読んだ。
史実ほど面白いものはない。フイクションではないだけに迫力満点である。
「東京大震災」「漂流」「破獄」(ドラマ化された) 「戦艦武蔵」 「破船」などなど
どれも面白い。
三陸海岸 大津波」を読まれたら、みなさんは何かを感じることだろうと思う。
私の下手な説明より、どうか一読して下さるよう、お勧めしたい。