中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

ロ大統領の国後島訪問に揺れる日本。

 先日もこの件を書いたが、その後政府は駐ロ大使を帰国させるという対抗手段を
とったものの、ロシアにとっては痛くもかゆくもない「対抗手段」ではないだろうか。
ロ大統領が国後島を訪問することを駐ロシア大使館では事前に把握できていなかった
ことで、野党側から強い批判が出ていると報道されている。
もちろん、報道そのものを鵜呑みにするわけではないが、もし本当に自民党が外務省の
情報能力に対して文句を言っているとすればお門違いも甚だしい。
 佐藤優という「ラスプーチン」とも言われるほど優れた外交官を、どういうわけか逮捕して
今なお法廷で争わせる愚挙をやっておけたのは自民党政権だったからである。
佐藤優氏の「国策捜査」という本の中でも詳しく書かれているが、 これは犯罪に当たらない。
佐藤氏が国のカネを自分の懐に入れたと言うような低次元の話ではなく、イスラエルでの
学会運営上の話しであるに、何よりも時の外務省上官たちの承認を得て、しっかりとした
手続きを踏んで出金されたものなのだ。
 こんな僅かな、またお門違いな方法で日本の検察当局は、日本切っての外交官を
潰してしまったのだ。
 このようなバカげたことで、才能あるロシア通外交官を使いきれなかった自民党政権は、
今回の件では一切文句を言えた義理ではないだろう。
 外国に長らく住んで、大使館とか領事館と深く関わった人ならだれもが思うであろう、
「外務省って何をやっているんだ」という人材不足を肌で感じるものを、どう表現すれば
良いのだろう。
 やはり、切れる人材はいる。それをどう登用するかと言う外務省内の人事の問題でもある。
いくら学問ができても、頭がよくても使えないものが上部にいると、せっかくの人材も役立たない
ことを、政府はもっと知るべきだと思う。
 省庁の人事権は政権にありながら、それをうまく使いきれていないわが国の人事の在り方も
この際大いに考えてほしいものだ。