蕎麦について、あまりにも知識がなく、その美味さについても
よく知らないと書いた。
だが、蕎麦は好きだし、よく食べる。そばを初めて食べた記憶は、
16歳だった。東京・銀座にあるそばの店に連れて行ってもらった
時だった。その日には、同じ銀座でウナギのかば焼きも食べに
連れて行っていただいた。もちろんのことだが、初めて東京という
ところへ行った日でもあった。65年前の懐かしい思い出でもある。
さて、今度はうどんについて書いておこう。
うどんは、子供の時からなじみの食べ物だった。
がおかれていたもので、熱いうどんを食べて「うどん屋の風邪薬」を
飲むと風邪が治るといわれていたし、その通りでもあった。
近年になってもてはやされているような、腰のあるうどんではなくて、
柔らかいうどんだった。
近年では、うどんには腰がなければいけないように思っているふしも
あるが、それは違うだろう。
腰のあるうどんでは、鍋焼きうどんの味はしない。鍋焼きうどんに
向いたうどんが少なくなったせいか、美味しい、ほんものの「鍋焼きうどん」
を食べさせてくれる店がなくなってしまった。
最近では、有名だといわれるうどん店でも、ほんものの鍋焼きうどんを
出しているところは見当たらない。
(続く)