中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

オバマ劇場の1年後を予想する

 ロシアの強引なクリミア半島編入について制裁協議のために
 G7会議がハーグで行われた。
 アメリカ国内で支持率が落ちているオバマ大統領は、この機を
 活かそうとV7会議を呼びかけただけではなく、米日韓会議まで
 演出している。
 まさしくオバマ劇場と言ってよいだろう。
 G7会議では、ロシアのソチで開催予定だったG8会議をキャンセルし、
 同じ時期にG7会議を行うことを決めた。一言でいうならばロシアを
 排除したということだ。
 そして、ロシアへの経済制裁では、ロシアからEU諸国への輸出の
 7割を占める石油や天然ガスなどのエネルギー資源を止めてロシアに
 大きな圧力を加える準備があると警告した。
 だが、この脅しに素直に従うようなプーチンではない。
 このブログの中で、40年前にやくざの親分と対決した話を書いたことが
 ある(「人生いろいろあって」の中で書いた)
 その親分というのが、ある独特な雰囲気を持っていた。パースのカジノ
 の政府派遣の監督?が、彼にそっくりなので、妻にマキノというのは
 あのようななタイプだと言ったことがある。
 そう・・・ここまで書けば読者は気が付くだろうが、プーチンがそっくり
 なのだ。
 いつもびしっと決め込んでいる。私に言わせればインテリやくざとしか
 思えない。プーチンKGB出身だから、そういう雰囲気があるのも
 うなづける。ヤクザと一緒にしたら何と馬鹿な喩だと笑う人がいる
 だろうが、外国では日本のやくざを軽くはみていない。政治をも動かす
 存在だと熟知しているのだ。
 プーチンは、今や世界一の実力者である。やくざに経済力と軍事力
 まで与えたようなものだ。
 G7会議で、世界のトップが協議して制裁策を考えてもプーチン
 後に引かないだろうと思っている。
 オバマ大統領は、そうせざるを得ない状態に追い込まれたとしか
 思えない。この機会をうまく利用したいと考えているのだろうが、その
 脚本はドラマとしてはつまらないものになりそうだ。
 万一、本当にロシアからEU諸国へのエネルギー輸出を止めたとしても、
 そうなれば、世界のエネルギー価格が上昇して世界各国は悲鳴を
 上げる結果になるだろうから、長い年月の制裁は不可能だろう。
 安倍首相はG7の場において、ロシアのクリミア半島編入国際法
 違反として強く主張するだろうが、それは、竹島尖閣諸島を念頭に
 入れて発言だということはみえみえである。
 G7首脳は、ロシア批判についても結束は難しい。中国などは、尖閣
 諸島のことを念頭に入れて対応してくるだろうから。
 オバマ劇場は、早ければ半年後、遅くても1年後には破たんしている
 のではないかと予測している。
 最強のプーチンの今後の対応が、政治的にみるととても面白い。
 安倍さんもG7でロシアを批判できても、今後の北方領土返還問題や
 エネルギー問題で、プーチンとどのように渡り合えるのか。
 結局はプーチンの独り勝ちになるのか、世界の政治劇場を皆さんと
 一緒に観ようではありませんか。