中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

原発事故が起こった本当の原因

 昨日(3月5日)放送のNHKスペシャル番組を見た人は
多いと思う。もし見逃した人は、再放送が12日の深夜に
あるので、ぜひ観てほしい。
日本と言う国は、政府も大企業も、ここまで危機管理能力が
なかったのかと、いまさらながらに驚くばかりである。
 このような状態では、どのような危機でも乗り切れないうだろう。
今回のように大きな危機が3つも連続して起きたのだから
壊滅的な結果になったのもいたしかたない。
 問題は、今後どうすれば良いかと言うことだが、今回の当事者
たちでさえ、今もって自信なさげである。
 斑目原子力委員会委員長に至っては「3月11日以降のことは
なかったことにしてほしい」という。冗談じゃない。同じことが
もう一度起こったら上手くやれますよ・・と言っているようなもので、
「ではおまえは、なんだったんだ!」と怒鳴りたくなるほど、悠長
に構えている。反省とは思えない態度だった。
 原発現場から「ベントしかありません」と報告を受けてから、実際に
ベントが行われるまでの、時間の無駄。
 雁首そろえて、ああでもない、こうでもないと言っているうちに水素
爆発が起こった。もちろん最高責任者は菅首相だ。しかし、官邸に
詰めて首相の右腕として助言していた専門家の斑目氏が、首相から
「水素が溜まったら、どうなるのだ。爆発しないのか」と問われて
「爆発することはありません」と断言している。
 後で考えたら爆発してもおかしくなかったが、あの時は誰もが爆発
するとは考えなかったのではないでしょうか・・・とうそぶく始末。
 これなら、最初から現場の責任者に任せておけば良かったのだ。
何度も書くようだが、危機に際した時のシステムが不備で作用しない
ことがよく分かったのが、今回の事故だった。
 ベントにしても、電動で動くマニュアルしか用意されていなかった。
電源喪失の中、真っ暗な中で作業をすることなど、一度も考えた
ことがなかったようだ。
 と言うことは、全電源喪失など一度も考えたことはなく、したがって
原発事故は、建設当初から一度も視野に入れていなかったことになる。
そんなあいまいな管理状態で、日本の原発は運転され続けている。