中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

専門家・武田邦彦さんに伺いたい。

原発事故に関しては、多くの人々の関心が高いせいか、論者も多い。
原子力の専門家を肩書に持つ人やジャーナリストの肩書や評論家という
肩書もある。
そのような原子力について詳しい人たちの中でも、立場や考え方に大きな
違いがあるようだ。
私は庶民の立場で書いている。
専門家や評論家・ジャーナリストの述べることが正しいのか、我々庶民の
感覚の方が正論なのか、みんなで考えてみたい。
 
ここでは、中部大学教授・武田邦彦さんに焦点を当ててみたい。
月刊WILL6月号で武田教授は「驚くべき原子力村の常識」と題して記事を
書いている。なかなか迫力があり、面白い内容なので一気に読んでしまった。
彼は、原子力安全委員会で10年間も委員をしていたようだ。
また、原子力関係に出される研究費の配分委員をしていたこともある。
配分委員をしていた時に、日本原子力機構から20数個もの研究テーマ
が、いずれも規模・予算とも大型の研究にもかかわらず、研究評価がすべて
S・A・B・Cも4段階の内のSとAだった。そこで、「私が研究しても、10個
のテーマの内3つぐらいしか成功しない。それを20数個もやって、すべて
成功しているなら、全部おやりになったら・・」的な発言をして、場が白けたと
いう事実などはとても面白い。
 
予算分捕りのためにはSかAの評価でないといけないらしいが、国の予算の
使い方のずさんさがよくわかるエピソードだ、。
彼が言う「原子力村」というのは、保安院原子力委員会原子力安全委員会
のことを指している。そして、その三つの団体と関連官僚が東大派閥で固めら
れていることに厳しい視線を持っているようだ。
東大の連中に何が出来るのか・・・というニュアンスが文章の中から読み取れる。
なるほどそうだろうなとおもう。東大出身だから偉いとか限らない。仕事の出来
ない東大出だって沢山いるからだ。
 
しかし、武田教授の記事を読んでいて「あれ?」と思ったことがある。とても
重大で肝心なことなので、きっちり読み取ってほしい。
国民に向かってのものである。
 
「電気を得るために原発を選択したなら、原発は友人であり恩人である。」
「自分が原発に反対でも、国民が合意して原発を建設しなならそれを尊重し、
大切にし、そして万が一時には骨を拾ってやるのが人間というものだ」
原発は鬼っ子ではない。私たちが祝福して産んだ子供である」
 以上のようなことを書いている。みなさんは、どのように受け止めたでしょうか。
 
武田教授にぜひとも伺いたい。
 私たちは、原発に賛成したことは一度もありません。国民の合意だと言われても
原発建設に関して国民投票をしたこともなければ、なにより原発の「真実」を
これまで一度も聞いたことがありません。
 原発建設までに、原発は作る時よりも壊す時の方が大変で、時間とカネがか
かるものだなどと聞いたことがありません。使用済み燃料をどこで処理するのか
さえ決まってなかったとは、一切知らされませんでした。
 原発を止めても、その燃料棒はいつまでも発熱を続けるので、後処理が
難しいこと。地下1000メートルの穴の中に使用済み燃料棒を入れてこれまで
一度も説明を受けていません。
 原発は電力原価が安いと言うのもウソでしたね。
後処理を考えれば、一番高くつくことも初めて知りました。
 原発は安全だと聞かされてきましたが、それは真っ赤なウソでしたね。
だから原発が恩人だとか、友人だなどと言われても困るのです。
東大派閥を批判しているが、学閥は違っても、あなた自身も原発村の住人
ではないでしょうか。庶民のことが全然理解できていないと言う点では、
あなたも原発村の人たちと何ら変わりはありません。