新元号「令和」に思うこと

　新しい元号が「令和（れいわ）」に決まった。菅義偉官房長官が4月1日、

記者会見で発表したが「平成」が発表された時のことを思い、年月の経過を

今更ながらに思い出した。

　過去の元号は、ほとんど中国の古典から選ばれていたが、今回は初めて日本の

古典を採用したと言うのは、とてもよかったと思っている。

　新元号の出典は、日本最古の歌集「万葉集」の三十二首、「梅花（うめのはな）

の歌」の 

「初春の令月（れいげつ）にして、気淑（よ）く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披（ひら）き、

蘭は珮後（はいご）の香を薫す」

　令和を選んだのは「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」ことを

希望しているからだという。

　『万葉集』を典拠にした理由について、「1200年余り前に編纂された日本最古の

歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人や農民まで、幅広い階層の

人々が詠んだ歌が収められ、我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する

国書であります」と説明されている。　

　これを機会に万葉集が注目され、今一度万葉集の世界を感じとることも良いかも

しれない。　大都会の中で、自然から遠く離れて暮らす不自然な生活をしている人々

に、今一度自然と人との触れ合いを感じる機会になれば、新元号は大きな意味を持つ

ことになる。

　私は、すでにカレンダーの５月に「令和元年」と書き込みました。