なんども書いて気がひけるが、どうしてももう一度いいたいのが、千秋楽
の国技館での “トランプ狂騒曲”だ。
お客さんに文句を言うのがお門違いかもしれないが、最近の相撲フアンは
なにを目的に高い金を出して大相撲をみにいっているのだろう。
白鵬の万歳三唱につきあったり、お手を拝借につきあって三本締めに協力
したり・・フアンの質が落ちているのでは・・と、思ってはいけないのだろうか。
安倍首相も、そういう意味では今どきの相撲フアンのようで、大相撲を単なる
見世物のように考えているのかもしれない。だからこそ今日のようなスケジュールを
組んだのだろう。
力士たちは警備の関係で、いつものように花道までペットボトル入りの水が持ち
込めなかったりして「ルーティンを壊された」と嘆く力士がいたようだ。
自動販売機が前日夜から稼働しておらず、付け人が関取に用意する水を求めて
右往左往したらしい。
トランプ大統領が到着、安倍首相と升席に着くま10分以上もで間が空いた。
直後は優勝力士の朝乃山-御嶽海だった。もし昨日朝の山が負けていたとすれば
今日が優勝のかかる一番だったかも・・という局面なのだ。
館内のざわめきが長い間、収まらず、御嶽海は 「もうちょっと工夫が欲しかった。
あれじゃあ(観客が)トランプ大統領を見に来たのか、優勝した朝乃山を見に来たのか
わからない。朝乃山がかわいそうでした」 と話したというのは真に迫っている。
大相撲を愛しているのなら、せめてもう30分早く来るべきだろうと思う。
観客も力士たちに対して失礼だと思わないのが・・またかなしい・・。
本当の相撲の楽しみ方を知らない人が増えているのだろう。観客の多くは力士も
芸能人のように思っているのだろうか・・とさえ、思う。
考えてもみてほしい。陸上の100メートル決勝のスタート前に、10分以上も待た
されたら・・どうなるか? 相撲は立ち合いが勝負の大きな要でもある。そういう意味では
100メートル競走と変わりはない。 スポーツにはルーティンがとても大切なことは、いう
までもない。