中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

政治家は己の名を歴史に残そうとする

 政治家であり、それが責任のある地位にある人なら誰もが抱くのは
「歴史に自分の名を刻みたい」だろう。
 安倍首相は「憲法を初めて改正した首相」になりたいために、やや暴走
気味に政局運営をしてきたように思う。 権力を握って周囲から恐れられる
ほどに強さを見せたために、周囲から忖度を受け政権に歪みが顕れた。
 昨年はモリカケ問題でゆがみを露呈したが、北朝鮮の核実験、ミサイル
実験などを機に、国民の目を内政から「北の脅威」に向けさせることに、
ほど成功していたかに思えた。 しかし、あまりにも「北の脅威」を主張し
すぎたのは失敗だったと思う。
 そこへ森友問題での財務省の公文書改竄という信じがたい大問題が
露呈し、国民の目が一挙に内政へと向かった。 その上に加計問題でも
疑問が出るは、財務次官のセクハラ問題や自衛隊の文書秘匿などなど
一気に噴き出して、政権のがたつきがはっきりしてきた。
 安倍首相は日米首脳会談でトランプ氏と会談した。大きな手土産を
手にすることが出来たのだろうか? すでにトランプ氏は、次期国務長官
北朝鮮に行かせて金正恩氏と会談させている。
 トランプ氏の狙いは次の大統領選挙に向けて、はっきりした結果を残す
事だろう。 そのためには、米朝首脳会談だけでは「結果」とは言えない。
北朝鮮に非核化を迫り実現させてこそ、「結果」と言える。しかし非核化と
いうのは簡単ではなく、2020年までに実現可能とは思えない。
そこで考えられるのが、大陸間弾道ミサイルを破棄させて、アメリカを攻撃
されることのない保障を国民に与えて安堵させる道だろう。
 だが、このような妥協をされて困るのが日本である。日本には核の脅威と
ミサイル攻撃の脅威が残ってしまうからだ。
 安倍、トランプ会談で、この辺りの話し合いが行われたとは思うが、
日本が取り残されないように、どこまで突っ込んだ話し合いがあったか。
 朝鮮戦争は「休戦協定」と言う形で終わっていてまだ終戦ではない。
南北首脳会談でこの辺りの話し合いが行われるようだが、休戦協定には
アメリカもサインをしているのだから、一挙に「終戦、平和条約」まで持って
行けるかどうか。そうなれば北朝鮮としての国家が認知されたことにもなり、
北朝鮮も同意するだろうが・・どこまで行っても非核化の実現が可能か
どうかの問題は残る。